穀物や野菜を中心とした食事法、マクロビオティック。この連載では旬の食材を使った簡単マクロビレシピを紹介します。オールベジとは思えないしっかりしたおいしさと食べごたえは、週末のブランチや友人の集まるパーティレシピにもぴったり。ストイックになりすぎない「ゆるマクロビ」をはじめましょう。
「マッシュルーム」とかぼちゃのオーブン焼き
体を温める塩を使って、食材の旨みを引き出す「蒸し煮」で下処理したマッシュルームと、ほくほくして甘いかぼちゃをオーブンで焼き上げるお料理を作ります。
味の決め手は、食欲を刺激するニンニクの香りをエキストラバージンオリーブオイルに移したアーリオ・オーリオソースです。イタリア語で「アーリオ」はニンニク、「オーリオ」はオリーブオイルのこと。前日から仕込んだアーリオ・オーリオソースを食材になじませて焼き上げれば、食べごたえ充分のダイエット食の完成です!
シンプルな調味料だからこそ、下処理が大切。ぜひ「蒸し煮」で野菜のおいしさを引き出してから、オーブンで焼き上げて召し上がってみてくださいね! ブルスケッタなどオープンサンドの具材にもお勧めです。
【旬の食材】マッシュルーム
「マッシュルーム」は、ヨーロッパが原産で世界一の生産量を誇るキノコです。キノコ全般に言えることですが、カロリーが低く、また豊富に含まれる食物繊維で便通が整うため、ダイエットをしている方にとっては頼もしい食材です。
漢方では体にこもった余分な熱を取ると言われており、陰性(体を冷やす)に分類されます。そのため脂肪を燃焼させて痩せやすい体を作るためには、調理の仕方に工夫が必要です。
マクロビ的には、陰性食材を加熱調理すると陽性(体をあたためる)に近づけることができるとされていますが、中でもオーブンや直火で焼く調理法は特に陽性のエネルギーを高めると考えられています。
今回は調味料の中でいちばん陽性な塩を使うことで、更に体を温める料理に仕上げていきます。加熱法だけでなく調味料にも一工夫、という訳ですね。ダイエット向きのオールベジ料理ではありますが、ニンニクの香りが食欲を刺激して、大満足の味わいです。また何といってもアツアツでいただくジューシーなマッシュルームとほっくりしたかぼちゃのおいしさは格別で、物足りなさを感じさせません。
便秘改善だけでなく、体を中から温めて代謝をアップ! 着ぶくれしてしまう季節にこそスリムボディを目指しましょう。
2014.11.14(金)
文=中村恭子
撮影=秋元良平