食に関するおいしい本との出逢いを求め、いざ街へ。東京都内のあちらこちら、いろんな場所で味わえちゃいます、おなかいっぱい食の本が読める場所。
» 第1回 コクテイル書房[高円寺]
» 第3回 味の素食の文化センター 食の文化ライブラリー[高輪]
» 第4回 墨田書房 築地店[築地]
悠久堂書店 [神保町]
古書街随一の品揃えの秘密は
食いしん坊一家の食への愛!
創業、大正4年。数ある神保町の古書店の中でも、料理本の品揃えは随一。天井までびっしりと埋まる本の量も壮観だが、内容にこだわり価値あるものを揃える審美眼に、プロの料理人からの信頼も厚い。料理書を扱い始めたきっかけは「自分が食が好きで楽しいから」と話す、三代目店主・諏訪雅夫さんは、神保町きっての食通としても有名。
「50年くらい前まで料理本は一般的ではなかった。辻静雄さんの本が出た1960年代頃から柴田書店が専門書を出したり、千趣会などの頒布シリーズが出回って、一気に普及しましたね」
父親と弟さんと一緒に店を切り盛りする諏訪吉重さんは、料理修業のために渡仏した経験もあるほどの食いしん坊一家! 食へのひたむきな愛が、美しい棚作りにあらわれている。
悠久堂書店
所在地 東京都千代田区神田神保町1-3
電話番号 03-3291-0773
営業時間 10:15~18:45、祝日10:45~18:15
定休日 日曜日
2014.08.10(日)
文=山村光春、藤野麻子(BOOKLUCK)
撮影=今津聡子