ヒグマと同じ森を歩く。知床五湖へ

 2日目は早朝から知床五湖へ。今回のイベントのハイライトのひとつが、雄大な知床を感じるアクティビティです。ここ知床五湖では、1周3km、5つの湖をめぐりながら、豊かな自然や野生の息吹に触れることができます。

 ……とその前に、大事なことが。知床は市街地や道路の周辺を含め、全域がヒグマの生息地ですが、なかでも知床五湖はヒグマとの距離がとにかく近いスポット。実際、この日の2日前にもハイキングルート上でヒグマの目撃があり、一時的に閉鎖されたばかり。

 森の中には、つい素通りしてしまいそうなところにヒグマが木に登ったときの爪痕があったり、今春巣立った野鳥の巣がひっそり残されていたり。ガイドさんの専門的な解説が入ると、ただの森の風景が一気に物語を持ちはじめます。まるで森の宝探しをしているみたい!

 こんなふうに、森の奥に息づく野生の世界をくまなく教えてくれるので、先へ進むたびに「次は何が出てくるんだろう!?」とワクワクが止まりません。知床五湖へ行ったら、ぜひガイドさん付きのツアーを体験してください! 自分ひとりでは気づけない発見がたくさんありますし、何倍も楽しく歩けますよ。

秋の知床もいいらしい

 ただ景色を眺めるだけではなく「体験する旅」となった知床での時間。都会の喧騒を離れ自然と向き合うひとときは、感動と気づきを残してくれたように思います。

 秋の知床は、9月下旬頃から山々が色づきはじめ、10月上旬〜中旬になると知床五湖が美しいグラデーションに包まれるそう。ちょうどサケが遡上する季節でもあり、浜で揚がったばかりのサケを味わえるのも、この時期ならではの楽しみです。

知床自然センター https://center.shiretoko.or.jp/
羅臼オートキャンプ場 https://rausu-autocamp.com/
知床五湖 https://www.goko.go.jp/index.html

Column

世界遺産登録20周年、手つかずの自然が残る知床へ

羽田から女満別空港まで1時間半、女満別空港からさらに車で2時間弱。東京からおよそ3時間半で辿り着くことのできる知床には手つかずの自然が広がっています。「知床国立公園指定60周年」と「世界遺産登録20周年」という節目の年を迎える知床は私たちに地球で生きるということの根源的意味を教えてくれます。感動と気づきに満ちた知床旅をご紹介。