世界的な学術論文から信頼性の高い内容を抽出し、エビデンスに基づいた教育法を紹介している本書。著者は教育経済学の研究者だ。

「エビデンスとは、厳密にデザインされた実験などから得られた信頼できる根拠のこと。ですがSNSなどでは、個人の経験談があたかも信頼できるエビデンスであるかのように語られがちです。また、育児では短期的な学力が重視されがちですが、本当に重要なのはリーダーシップやコミュニケーション能力。そこで、それらの能力を伸ばすエビデンスに基づいた方法をたくさん紹介した本があればいいなと思いました」(担当編集者の上村晃大さん)

「高校時代にスポーツをしていた生徒は、そうでない生徒と比べて11~13年後の収入が高い」「学力テストの個人差は将来の収入の個人差の17%程度しか説明できない」といった研究結果が紹介されている。

「副題は『教育経済学の最前線』です。多くの研究結果が2010年以降のもので、副題の通りの本になっていると思います。また、海外のエビデンスが日本にも当てはまるとは限らないなど、エビデンスが必ずしも絶対ではないことを明記した点も好評をいただいています」(上村さん)

 読者は男性のほうがやや多く、子育て世代のみならず、部下の育成に励むビジネスパーソンなどにも積極的に読まれている。

2024年12月発売。初版7500部。現在9刷9万部(電子含む)

科学的根拠(エビデンス)で子育て 教育経済学の最前線

定価 1,980円(税込)
ダイヤモンド社
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2025.08.31(日)
文=長谷川未緒