左:店頭で目に飛び込んできたのがこのカフタン風ワンピース。優しいアイボリーと紺に近いパープルとの組み合わせからは、知的な女らしさが薫ります。スカート部分にあしらわれたフリンジも、さりげない遊び心が効いていて◎。28,080円/アンティック・バティック
中央:エスニックに不慣れな人には、着こなしやすいチュニックもおすすめ。足元はビジューの付いたフラットサンダルで、クラスアップするイメージで。20,520円/アンティック・バティック
右:胸元の刺繍にはゴールドのスパンコール、身頃のファブリックにはラメが縫い込まれ、ナチュラルテイストの中にも大人の華やかさが。38,880円/アンティック・バティック

 今シーズンはあまり大きく取り上げられていない“エスニック”、夏になるとやはり恋しくなるものです。トレンドは全体的にレースやフリル、オーガンジーなど秋冬を思わせるようなクチュールテイストが中心ですが、最近は急に気温が上がってきたせいか、もう少し軽やかなものに心魅かれてしまうのも正直なところ。先日、代官山の「ラスティーク」でカフタンやカゴバッグを見かけた時には、まさに“いま持ちたいものを見つけた!”と、そんな気分になりました。

ハンドメイドのため、同じデザインはふたつとないカゴバッグ。Sサイズはヌメ革のショルダーストラップ付きで、肩からも下げられるのが便利。アフガン刺繍カゴバッグ・左の2個(L) 19,440円、右の2個(S) 14,040円/イマイン

 涼しげなカフタンは、アンティック・バティックのもの。ハンドメイド刺繍やビーズを用いたエキゾチックなスタイルですが、実はフランスのブランドです。ヒッピーな若者が着るエスニックとは一線を画す、シックな色使いとデザイン。モダンに昇華されたエスニックは、大人の街着としてもぴったりですね。また、カゴバッグは、スペインブランドのイマイン。インドの手仕事にインスパイアされたデザイナーが手掛けていて、こちらも民族調をひとひねりした個性が、周囲に一歩差をつけてくれるでしょう。

昨秋、代官山にオープンしたラスティーク。店名は“艶”や“シャンデリア”を意味するフランス語に由来し、店内には艶感がバランスよく落とし込まれたアイテムが並びます。主なターゲット層は30代~40代。ショップを手掛けるプロデューサー、ディレクター、プレスの方々は、それぞれがビームスやドゥーズィエムクラス、ユナイテッドアローズで要職に就いていたキャリアの持ち主。センスのよさが折り紙つきなのはもちろん、同世代の視点が存分に生かされたショップは、間違いなく信頼できるパートナーになりそうですね。

 さらに、エスニックをより今年らしく着こなしたいなら、ゴールドメタルの大胆なアクセサリーを合わせるのがおすすめ。大ぶりのネックレスやじゃらじゃらしたバングルの重ねづけなど、パンチのあるアクセサリー使いが、エスニックのカジュアル感を華やかに引き締めてくれますよ。

ラスティーク
所在地 東京都渋谷区猿楽町19-8 T2ビルA棟
営業時間 12:00~20:00
電話番号 03-6416-1929
URL http://www.lustheque.jp/

河井真奈 (かわい まな)
数々の雑誌で活躍するスタイリスト。モードとデイリーのバランスが取れたスタイリングに定評が。著書に『絶対美人アイテム100』(文藝春秋刊)

Column

河井真奈の「私が今、買いたいもの」

スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!

2014.06.18(水)
文=村上治子