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最近、自分のバッグの選び方が変わってきたなと感じます。若い頃は、何よりデザインが優先。服がカジュアルなぶんバッグでハクをつけたかったこともあり、ほぼ100%、海外の有名ブランドを選んでいました。心から素敵だと思えるデザインがインポートでしか見つけられなかったということもあります。その頃は本当に、デザインさえよければ使いにくさに目をつぶることもしばしば。でもいまでは、機能面での満足は欠かせません。バッグを選ぶ時、最初にするのは重さのチェック。重いと感じるものを買うことは、きっともうないでしょうね。
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そんななか、最近気に入っているのがTIA MARIA(ティアマリア) by Mari Inaba。展示会ではゴールドのウォレットバッグを予約しましたが、他にもボストンやトートなど使いやすそうなバッグがあり、目下あれこれ悩み中です。ティアマリアのバッグは、どれもまず持った時の軽さにびっくり。とはいえ、レザーや金具などの質感はしっかりしていて、主張し過ぎず個性を醸し出すデザインも、毎日使いたくなるポイントになっています。さらに嬉しいことには、価格も抑えめ。なぜこんなに上手なのかしらと思ったら、デザイナーの稲葉麻里さんは、これまでオペークやアクアガールなど人気のドメスティックブランドでキャリアを磨いてきた方だそう。日本人の好みやニーズを熟知し、価格も考慮したシビアな目線で多くの素材を見てきたからこそ、こんなにもバランスのいいバッグが作れるんですね。
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近年はドメスティックブランドが本当に優秀で、インポートとの境界線もほとんど感じられなくなりました。バブル崩壊からつづく不景気な時代が、国内で魅力的なものを生み出そうという動きを後押ししたのでしょうか……? 私達にとってありがたいドメスティックブランドの台頭は、不景気が生んだ思わぬ産物といえるのかも知れませんね!?
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株式会社 ティアマリア
電話番号 03-3582-6650
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Column
河井真奈の「私が今、買いたいもの」
スタイリストの河井真奈さんが、プライベートで今リアルに欲しいと思っているほどお気に入りのアイテムをピックアップ!
2014.05.16(金)
文=村上治子