あの景色が見たいから、大きな仕事を終えたら……。いつ行っても同じように迎えてくれる“定宿”は忙しい私たちを支えてくれる大切な場所。

 俳優・エッセイストの小林聡美さんにMY定番温泉を教えていただきました。

「日本秘湯を守る会」の宿が好き

 自然のパワーをもらいたいときに温泉に行きたくなるので、年2回ほど「日本秘湯を守る会」の宿へ。

 なかでも奥那須温泉郷の「大丸温泉旅館」は、露天風呂が川と一体化していて解放感抜群。

 宿の裏山には温泉の川が流れ、それをせき止めてつくられた天然温泉が特長です。

 そんな秘湯をゆっくり楽しんで、早く寝るのが私の過ごし方。

 期待する安らぎが確実に得られるという安心感と、季節によって違った表情を見せてくれる自然の景色が魅力です。


●MY定番温泉

「日本秘湯を守る会」の宿

●通う理由は?

1. 比較的こぢんまりしていて落ち着く。
2. お料理が大げさでなくておいしい。
3. 宿までの経路が簡単でないところが面白い。

大丸温泉旅館

所在地 栃木県那須郡那須町湯本269
電話番号 0287-76-3050
ひとり料金 1泊2食付き24,200円~
ひとり対応 通年可
客室数 19室
食事 夕 食事処(個室あり)/朝 食事処(個室あり)
アクセス JR那須塩原駅よりバスで約60分

小林聡美(こばやし・さとみ)さん
俳優・エッセイスト

1982年大林宣彦監督『転校生』でスクリーンデビュー。以降、数々の映画、ドラマ、舞台で活動。主な著書に『茶柱の立つところ』(文藝春秋)など。

CREA 2024年秋号

『楽しいひとり温泉。』

定価980円

2024.12.27(金)
文=大嶋律子(Giraffe)

CREA 2024年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

楽しいひとり温泉。

CREA 2024年秋号

楽しいひとり温泉。

定価980円

CREAがはじめてひとり温泉を特集して7年。当時は「女性がひとりで温泉なんて!」と驚きを持って受け止められたこのテーマも、いつか珍しくない光景となりました。そして8年目となる今年、「ひとり温泉」は次なるフェーズへ。コロナ禍を経て、進化する“温泉地”を舞台に、めぐる旅を大特集します。いまこそ、めぐるか。それでも、こもるか。さあこの秋こそ、楽しいひとり温泉へ!