全国のサウナ、蒸し湯数百年前は、湯をたたえた風呂よりも蒸し風呂の方が一般的だった日本。今も残る蒸し湯文化を頼りに、その地にしかない“蒸気”を求めて旅に出よう(※情報は2024年8月時点のものです)。
◆Satologue.[東京/奥多摩]
意外にも近くにあった宝物に気づく瞬間
サウナ:70℃
水風呂:15~20℃
サウナを出て30秒歩けば、視界を覆うのは生い茂る緑と空だけ。川のせせらぎが心地よく、こんなにも近くに、宝物のような場所が残っていたことにハッとさせられる。
奥多摩の元養魚場を改築し、2024年春に誕生した「Satologue.」。
古い家屋はレストラン、敷地内の倉庫は薪サウナに姿を変え、奥多摩の自然を五感で感じられる場所へと蘇った。檜の香りが漂うプライベートサウナで奥多摩の森を感じた後は、川の水を引いた水風呂へ。
多摩川を眺めながら土地の美味を堪能
美しい借景が広がるレストランでは、シェフ自ら畑で育てた野菜と、地域の食材をふんだんに使った料理が供される。
2025年春には宿泊棟も完成予定だ。サウナ後、1Fのライブラリで、設計を手掛けた堀部安嗣さんの作品集を眺めていると、ある言葉が目に留まった。
「土地は親から譲り受けたものではなく、孫から借りたもの」
この場所には、たしかにそんな精神が宿っている。
Satologue.
所在地 東京都西多摩郡奥多摩町棚澤1
電話番号 0428-85-9310
ひとり料金 半日プラン22,000円~
ひとり対応 通年可
営業時間 9:00~12:00、12:30~15:30(レストランは11:00~15:15)
定休日 火・水曜(祝日の場合は翌日休)
アクセス JR青梅線古里駅より徒歩約15分
※サウナ・レストランともに完全予約制
2025.01.01(水)
文=相澤洋美(Satologue.は除く)
写真=平松市聖(Satologue.)