保湿の要は、水分と油分のバランスにアリ
では、理想的なうるおいは、どうしたら手に入るのだろう?
「水分を与えるだけではなく、“抱え込む”ための工夫が必要です」と、岡部さん。「肌には表面を守る皮脂や、角層細胞同士をつなぐ細胞間脂質・セラミドなど、天然の油分が存在します。保湿の際は水分と油分のバランス良い補給が欠かせません」。
うれしいことに、2014年の美白アイテムは、基本の保湿機能を強化したベーシックケアが充実している。うるおいを肌に引き込むブースター型美容液や、細胞間脂質・セラミドの構造を立て直す乳液など。いずれも毎日のケアに取り入れやすく、バリア機能を強化する働きが頼もしい。しかも! これら保湿美白の魅力は、角層の透明感を高めている間に、美白成分がジワジワとメラニンに働きかける、二段構えの美白効果が期待できること。速効&本質的なケアとしてぜひ取り入れて。
[RESEARCH DEEPLY]
乾燥による凹凸が、肌をくすませる!?
花王の研究によって、乾燥した肌表面にはさざ波のような凹凸が発生し、これが透明感低下の要因であることが判明した。凹凸のある肌は角層細胞のセラミド量が少ないという相関関係も判明し、透明感向上のためには、水分と同時にセラミドの補給が必要といえる。(資料提供:花王)
肌の見え方の違いはどこから来る?
乾燥した肌がくすんで見える原因のひとつは、肌表面に広がる微細な凹凸。
肌表面の微細な凹凸の原因
微細な凹凸のある肌は角層の水分量が低下している。
微細な凹凸を改善するためにはセラミドの補給が重要
角層水分量の高い肌はセラミドも豊富。肌をうるおすには水分とセラミドの補給が必要だ。
ソフィーナボーテ 夜の美白濃密乳液
セラミドケア成分と美白成分カモミラETの働きで、透明感をupする。
[医薬部外品] 全2種 各40g 3,000円(編集部調べ)/花王ソフィーナ(5/27発売)
岡部美代治(おかべ みよじ)さん (ビューティサイエンティスト)
コーセーの研究所を経て、アルビオンにて商品開発、マーケティング等を担当し、数多くのヒット商品を手がける。2008年に独立後、現在は美容コンサルトとして活動中。毎月正しい美容情報を発信するセミナーを開催している。
http://www.beautysci.jp/
2014.03.09(日)
文=宇野ナミコ
撮影=藤巻 斉