羊肉は栄養の宝庫だった!

 羊肉は「Lカルニチンで痩せる!」などとダイエット面ばかりが独り歩きしがちですが、栄養の宝庫なんです。良質な赤身肉でもある羊肉の特性をご紹介します。

・たんぱく質

 羊肉は「良質な赤身肉」と言われており、低脂肪で高たんぱく質。アスリートが体作りのために食べているなど、たんぱく質の豊富な食肉。

・ビタミンB

 ビタミンB1だけではなく、脂肪をエネルギーに変えるビタミンB2、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6など、様々なビタミンが含まれている。

・低コレステロール

 ラム肉のコレステロールは魚と同程度と言われ、豊富な不飽和脂肪酸の働きによって、コレステロール値を下げると言われる。

・低カロリー

 食用肉100グラムあたりのカロリー数で比較した場合の一例、牛肉:259キロカロリー、鶏肉:204キロカロリー、ラム肉:198キロカロリー。

・鉄分

 身体への吸収が良い動物性ヘム鉄を多く含み、鶏肉の5倍、豚肉の4倍の鉄が含まれる。

・亜鉛

 含有量が多いと言われる豚、魚、卵などの1.5倍から4倍と多く含まれる。必須アミノ酸などもバランスよく含まれる。

 このように、ラム肉は「高たんぱく・低コレステロール・低カロリー」であり、栄養価が高く美味しいだけではなく、健康を気にする方、運動をされる方などにも適しているのです。痩せる! ヘルシー! も間違いではありませんが、美味しさや、栄養素が豊富なことなどにももっと注目して欲しい食肉が「ラム肉」なのです。

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菊池一弘(きくち・かずひろ)

株式会社場創総合研究所 代表取締役 くわだて・ひとあつめ・しらせるプロデューサー。昭和53年生まれ。岩手県釜石市出身。北京外国語大学卒業。「どう人を集めるか?」がテーマで企業、自治体、個人、国、団体などとコミュニティデザイン、イベント設計、PRなどを行う。最近のトピックスは、企画設計したイベントで1カ月前決定予算ゼロで17万人動員したこと。羊齧協会代表。

羊齧協会(ひつじかじりきょうかい)

会員数は2,500名。神戸、青森、広島、長野に支部を持つ。羊好きが、羊肉を美味しくどこでも食べられる環境を作るべく活動する能動的な消費者集団であり、消費者コミュニティでもある。特定団体のバックアップをうけることなく、消費者主導により、羊肉文化を日本に定着させ、業界が消費者から乖離しないように見守る団体でもある。
合言葉は「羊串と、クミンと、香草に栄光あれ」。

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2023.12.19(火)
文=菊池一弘、CREA編集部
撮影=橋本真美(Troca Inc.)