憧れはパワーのある韓国ミュージカル。いつか自分でも上演したい。
――では、今の甲斐さんの武器はズバリ、「ハングリーさ」ですか?
ハングリーかぁ(笑)。ハングリーというと、「アイツ、すげー頑張ってるな」という感じに聞こえるし、そう思われるのは嫌なんですよ。「すげー頑張ってる」んじゃなくて、ただ「楽しんでる」。好きなことをやれているというのが、僕にとってはすごく大きい。何というか……。この仕事を“愛している”というのが、今の僕の一番の持ち味だと思っています。
――素敵ですね! 甲斐さんが目指している俳優像や理想のスタイルを教えてください。
僕が好きなのは舞台だけじゃないんです。最近は舞台が続いていますが、映像もどんどんやっていきたい。舞台はやはりキャパシティが決まっているし、チケットもいい値段がするでしょ? お客さんにフットワーク軽く舞台に来てもらうには、映像でもお芝居をして、僕を知ってもらうことが大切だと思うんです。
自分を知ってもらえたら、自分の中のエンターテインメントもどんどん広がっていくと思いますし、人が集まってもっと大きなことができる。具体的に「これがやりたい」という明確な目標があるというよりは、一瞬一瞬に反応して、トレンドや感動を起こせるものに挑戦し続けたいと思います。
今しかできないこともたくさんありますからね。
――甲斐さんが憧れている俳優の方はいらっしゃいますか?
個人というより、僕は韓国ミュージカルが大好きで、本国にもかなり観に行っています。あのパワーのある感じのミュージカルを日本でもやりたいんですけど、やはり文化の違いがあって、韓国ミュージカルはパワー系、日本は繊細系と、まったくタイプが異なるんです。
――甲斐さんが先頭を切って、ぜひ韓国ミュージカルの分野を開拓してください!
爆音上演とかあるので、観客の方に、まずはそれに耐えられる身体づくりをしていただかないと!(笑) お腹いっぱいになっちゃう可能性もありますが、でも皆さんにもぜひ経験してほしいと思います。もちろん、役者の技量も必要なので、そこはもう精一杯やるしかない! と思います。
2023.11.30(木)
文=前田美保
写真=佐藤亘
スタイリスト=伊里瑞稀
ヘアメイク=ASUKA(a-pro.)