定時制高校の科学部を舞台にした、伊与原新さんの青春科学小説『宙わたる教室』。発売前から、「直球できた。今まで読んだなかで一番好きな青春小説に出逢った」(ジュンク堂書店滋賀草津店・山中真理さん)、「人は変われる、人は通じ合える、人は成し遂げられる、ということを教えてくれる」(くまざわ書店新潟西店・大谷純子さん)など、多くの感動の声が届けられてきました。
さらに「この本を読んで、『好き』を見つけたくなりました」(実践女子学園高等学校・齋藤果連さん)、「この本を読んでまた学びたいと思えるようになりました」(渋谷教育学園幕張高等学校・李雨佳さん)、「自分も何かを成し遂げたい、そんな勇気をくれる物語」(立命館慶祥高等学校・佐々木希さん)など、登場人物らと同世代の高校生たちからも共感の声が続々上がっています。
そこで『宙わたる教室』を応援いただいている書店員さんや、高校生直木賞に参加している中学・高校生をお招きした、伊与原新さんのトークイベントが、11月8日(水)夜、コスモプラネタリウム渋谷にて開かれました。本イベントの最大の目玉は、この日のためだけに用意されたプログラムのプラネタリウム投影。
読書も大変好きだという星空解説員の村山さんが、『宙わたる教室』を読んで特別に準備された素材は、まず渋谷から実際に見える星々の説明からはじまりました。夏の名残の大三角形や位置の変わらぬ北極星を確認した後は、いよいよ小説に登場する火星へ旅立ちます。火星の大きさや成り立ち、そこに生命は果たしているのかどうか? さらに探索のために降り立った惑星探査機などが、次々に頭上に浮かび上がりストーリーが紡がれていくのです。
火星からみた月や星座の様子、そして『宙わたる教室』でも登場人物たちが目撃した「青い夕陽」が映しだされた瞬間には、場内から一斉にため息と歓声がもれました。30分弱があっという間のオリジナルプログラムに、投影後、伊与原さんも「まさかこれほど自分の本に出てきた光景が、見られるとは感激しました」と驚いた様子でした。
2023.11.23(木)