広大な敷地の「りんご公園」にある工房でシードルづくり

「りんご公園」の中にある施設、「弘前シードル工房 kimori」の外観。見学や試飲も可能。（電話番号：0172-88-8936／開館時間：9:00～17:00／定休日：水曜）
「りんご公園」の中にある施設、「弘前シードル工房 kimori」の外観。見学や試飲も可能。（電話番号：0172-88-8936／開館時間：9:00～17:00／定休日：水曜）
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　弘前におけるりんごの存在感を象徴する「弘前市りんご公園」は9.7ヘクタールもの敷地に、80種類、約2300本のりんごが植えられています。園内には観賞用のりんごや収穫体験のできる畑、りんごにこだわったお土産もの、軽食や喫茶コーナー、りんごにまつわることを学べる展示施設も備えた「りんごの家」、シードルを醸造する工房「kimori」などさまざまな施設が揃い、天気のいい日には「すり鉢山展望台」から岩木山も一望できます。

　りんご畑に囲まれた白い三角屋根の建物がシードルの醸造所。かわいらしい佇まいの工房に高橋さんの畑で収穫された選果外のりんごが運び込まれ、洗浄、破砕、搾汁し、果汁のみがシードル製造に使われます。搾りかすは公園内でたい肥と混ぜ合わせて、肥料として使うそう。

　kimoriのシードルは2回発酵。果汁に「弘前大学白神酵母」を加え、ろ過させることなくオリを除き、上澄みの果汁で2回目の発酵を。この酵母は低温に強い特性があり、ゆっくり低温で醸すことで、りんごの香りが強く出るそうです。

　大きなタンクで製造される様子は、ガラス張りで見学も可能。また、Kimoriは醸造設備が完備されているので、シードルづくりに携わり始め人たちからの委託醸造もおこなっています。

kimori シードル。左からドライ、スイート、ハーベスト（収穫期限定）。各750ml 2,211円～。酵母の「弘前大学白神酵母」は、世界遺産白神山地のブナの樹皮や落葉から培養したもの。
kimori シードル。左からドライ、スイート、ハーベスト（収穫期限定）。各750ml 2,211円～。酵母の「弘前大学白神酵母」は、世界遺産白神山地のブナの樹皮や落葉から培養したもの。
弘前は「弘前ハウスワイン・シードル特区」に認定され、りんご農家が醸造するシードルづくりがさかん。皮ごとすりおろした果汁を使用したり、日本酒酒造メーカーがシードル醸造を手がけるなど、味わい、パッケージともにさまざまなタイプが揃う。
弘前は「弘前ハウスワイン・シードル特区」に認定され、りんご農家が醸造するシードルづくりがさかん。皮ごとすりおろした果汁を使用したり、日本酒酒造メーカーがシードル醸造を手がけるなど、味わい、パッケージともにさまざまなタイプが揃う。
弘前出身の小説家・石坂洋次郎の石碑や、りんごの「ふじ」「金星」の準原木もある。遠くに見えるのは津軽地方を代表する岩木山。
弘前出身の小説家・石坂洋次郎の石碑や、りんごの「ふじ」「金星」の準原木もある。遠くに見えるのは津軽地方を代表する岩木山。
「りんごの家」の展示・学習コーナーはりんごの品種、せん定用の刃物などの説明があり、楽しく学べるスペースとなっている。
「りんごの家」の展示・学習コーナーはりんごの品種、せん定用の刃物などの説明があり、楽しく学べるスペースとなっている。
公園内のポストにもりんごのオブジェが！
公園内のポストにもりんごのオブジェが！
弘前でシードルづくりに携わる人々。りんごの種類も製法もそれぞれに工夫を凝らし、味わいも甘口～辛口、アルコール度数もさまざま。Uターンして実家のりんご園を継ぎながら、シードルづくりに取り組む人も。
弘前でシードルづくりに携わる人々。りんごの種類も製法もそれぞれに工夫を凝らし、味わいも甘口～辛口、アルコール度数もさまざま。Uターンして実家のりんご園を継ぎながら、シードルづくりに取り組む人も。
「すり鉢山展望台」からは岩木山をはじめ弘前ののどかな風景が眺められる。
「すり鉢山展望台」からは岩木山をはじめ弘前ののどかな風景が眺められる。

弘前市りんご公園

所在地　青森県弘前市大字清水富田字寺沢125
電話番号　0172-36-7439
開館時間　9:00～17:00
定休日　無休
https://www.city.hirosaki.aomori.jp/ringopark/

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2023.11.14(火)
文＝CREA編集部
写真＝榎本麻美

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