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2019年に新規開業した「The Okura Tokyo」(以下オークラ東京)では、12年ぶりにシェフパティシエが交代し、新たに青森昌之さんが就任。
青森さんは、M.O.F. パトリック・シュバロ氏が経営する「レ・クラリーヌ」、カンヌにあるミシュラン 2ツ星レストラン「ロワジス」、さらに「サラファエル ヌガーコッシェ」にて研鑽を積み、97年に帰国。さらにカカオサンパカなど関西の各店で務め、国内外のレストランや和菓子を手掛けました。
その経験から、和と洋の食材を融合させることを得意とされます。オークラ東京で、初めて手掛けるクリスマスケーキの新作では、抹茶×チョコレートの“和と洋の融合”がテーマのスペシャリテ「La Fusion」が登場。
ほかにも、「これがオークラの懐かしい味」と思われるような、長年愛され続けたレシピを大切にしたケーキもあります!
※いずれの商品も要予約、料金は消費税込。
Entremets-クリスマスケーキ-
艶めく紅色の新作スペシャリテは抹茶がアクセント
新作◆シェフのスペシャリテ~La Fusion~
直径18cm、高さ5cm/15,000円
漆のように艶めく紅色のグラサージュをまとった和と洋を融合させた新作スペシャリテ。
カカオや抹茶、柚子などの香りが重なり、切り分けたときのレイヤーが美しい。味の主体となるチョコレートムースには、世界収穫量0.001%といわれるベネズエラ産のクリオロ種のカカオを低温ローストした、くちどけのよいチョコレートがベース。
中心に忍ばせた抹茶クレームブリュレは、日本遺産認定茶園を持つ「丸利 吉田銘茶園」の抹茶を使用しています。チョコレートのスポンジには玉露ほうじ茶のシロップにしみこませて、余韻にお茶の香りが広がります。
徳島県産の木頭柚子のコンフィチュールの清々しい香りが味わいのアクセント。一口ごとに味の変化があるクリスマスケーキです。厳選された素材の豊かな味わいを好む大人の方におすすめです。
30年以上愛されてきたレシピで作られるブッシュ・ド・ノエル
ブッシュ・ド・ノエル ル・ファゴ
長さ15cm、高さ5cm/6,000円
30年以上前から伝わるオークラ東京のレシピで作られるブッシュ・ド・ノエル。しっとりとしたスポンジ生地には、ヘーゼルナッツとアーモンドの2種のナッツのプラリネを合わせた風味豊かなバタークリームを巻き込んでいます。
プラリネのヌガティーヌのカリカリ、ザクザクとした食感がアクセントになっています。バタークリームは、イタリアンメレンゲを混ぜ込み、ふんわりとくちどけがよく、シナモンが上品に香ります。さすが長年愛される味わいです。
2023.09.29(金)
文=下井美奈子