母になったら社会や政治への視点を持ってほしい
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「妊娠した時から、子育て中はもちろん成人後も、子の保護者や扶養者として行政と関わる機会が想像以上に増えます。そういう場ではたいてい、わたしが何をしている人間かではなく、単に『母親』としてみられることが多いのです。
そんな『母』たちにこそ、社会や政治に対する批判的な視点を、常に持っていてほしいと思います。自分の意見を持って行動する力を与えてくれる本を選びました」(写真家・長島有里枝さん)
◆『母親になって後悔してる』オルナ・ドーナト/著 鹿田昌美/訳
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「再び母になることを選びますか?」という質問に「いいえ」と答えた女性たち。
「後悔の思いがあってもいい。ネガティブな感情を黙殺するのではなく、それについて話せる場を持つことの方が重要だと気付ける本。育児の理想と現実のギャップに苦しんでいるならぜひ読んで」
『母親になって後悔してる』オルナ・ドーナト/著 鹿田昌美/訳
新潮社 2,200円
2023.09.14(木)
Photographs=Yurie Nagashima
CREA 2023年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。