ハリウッドで活躍する監督、俳優、歌手……スターたちが影響を受けた映画とは? 他では聞けない、ベスト3(人によってはベスト1、ベスト2の場合もあり)を紹介します。心に沁みるコメントも一挙掲載!
ジョエル・コーエン(Joel Coen)
1954年ミネソタ生まれ。弟イーサンは共同映画製作者。『ファーゴ』('96)でアカデミー脚本賞、『ノーカントリー』('07)で作品賞、監督賞、脚色賞受賞。最新作『Inside Llewyn Davis』('13)はカンヌ国際映画祭グランプリ受賞。
1位『バリー・リンドン』('75英)
「何かうまく説明できないが、この映画の凄さをいつも感じてしまう。キューブリックは怪物のような監督だったと思う」
18世紀後半のヨーロッパを舞台に、野望に燃える青年の立身出世と、晩年の悲惨な人生を描く。
監督:スタンリー・キューブリック/出演:ライアン・オニール、マリサ・ベレンソン
2位『黄金狂時代』('25米)
「チャップリンの社会風刺が最も効いている作品。1925年の作品だが、全く古くなっていないストーリーだというのが凄い」
アラスカで金鉱が発見され一攫千金を夢見る人々が押し寄せていた頃、ひとりぼっちの探鉱家が山小屋に転がり込む。
監督:チャールズ・チャップリン/出演:チャールズ・チャップリン
3位『招かれざる客』('67米)
「シドニー・ポワチエの品格、誇り、尊厳といったものが胸に訴えてくる。スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーンら演じる俳優たちの人間性が役柄ににじみ出ていて、この上なく格調のあるドラマ」
黒人青年と白人女性の結婚を巡る双方の家族の葛藤を描く。
監督:スタンリー・クレイマー/出演:スペンサー・トレイシー、シドニー・ポワチエ、キャサリン・ヘプバーン
2013.12.30(月)
成田陽子=取材・文
アフロ=写真提供