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「ママはこの服が好きなの」と言ってほしい

――30代は、結婚や出産などでライフスタイルが大きく変わる人がとくに多い世代だといわれます。ライフスタイルの変化を自分の「定番」に反映していくためには、何を意識したらよいのでしょうか?

 30代はいちばん変化しやすい時期ですが、吸収しやすい時期でもあると思います。同世代で頑張っている人も多く、焦りのようなものを感じる人もいるかもしれません。でも何をしたからいいとか悪いとかではなく、自分の変化というか、進化を楽しんだらいいんじゃないかと私は思います。

 結婚して子育てをしている人もいると思いますが、たとえば子どもに「そんな服着ないで」と言われても、「ママはこの服が好きなの」と自信を持って自分の好きな服を着続けるとか、そういうことでいいんじゃないかと思いますよ。

 30代で自分を受け入れ、さらに40代で明るい50代になるための模索をしたら、50代以降の人生がもっと楽しくなります。私は来年還暦を迎えるのですが、年を取ることに抵抗感や嫌悪感はまったくありません。私のまわりも、年を重ねることを楽しんでいる人ばかりです。

――「定番」は変化するし、進化する……。なんだか年を重ねるのが、楽しみになりました。

 過去のよかったことや思い出を生きるのではなく、いまの自分の心地よさや気持ちよさを大切にしながら変化・進化し続けるからこそ、人生は楽しいんじゃないかと思います。

 岡本敬子の10年後の「定番」は、きっとまた全然違うものになっていると思いますが、これからも固定観念にとらわれず、変化することを恐れずにしなやかに生きていきたいですね。

私の定番

定価 1,980円(税込)
光文社
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岡本敬子(おかもと・けいこ)

服飾ディレクター、アタッシェ・ドゥ・プレス。文化服装学院スタイリスト科を卒業後、スタイリストオフィス、大手アパレルのPR等を経て独立。2010年から、旅のミックススタイルをテーマにした自らのブランド「KO」を立ち上げる。現在はセレクトショップ「Pili」のディレクターとしても活躍。

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2022.10.19(水)
文=相澤洋美
撮影=鈴木七絵