大好きなものを日常にもっと取り入れよう

佐藤 パーティーシーンとかおしゃれな場所とか、特別な機会に使いたいって思ってしまいますが、北原さんはどんな場面で使ってほしいですか?

北原 パーティーと言わず、女子会などで気軽に使ってほしいですね。「結婚式で使おうかな」って言われる方もいらっしゃるんですけど、結婚式で使う必要はないし、使わないでしまっておかなくてもいいように、繊細な布をレザーパーツで包んでいます。1番擦れる部分を革で守っているので、日常でたくさん使ってもらいたいなって思います。

佐藤 確かに、Tシャツやジーンズなどのカジュアルなファッションでも合いそうですよね。日常にちょっと特別感が増しそう。ワンランクアップするというか。CREA読者には旅行好きな方が多いので、旅に持って行ってもいいですよね。リゾートのホテルとかに持って行っても映えそう。

北原 今日は朝食を食べにカフェに行ったんですど、そういうところに持って行ってもいいですしね。

 持っていると周りから「何それ! 素敵!」って言われるなんていう話をお客さまからよく聞きます。こういう華やかなアイテムをファッションに一点投入していただくだけで、 気持ちって上がると思うんですよ。Brijeanには手芸屋さんや他のショップなどでは見ないような色柄がすごく多いので、そういうものをもっと取り入れてもらいたいですね。

佐藤 今回は秋冬用のアイテムをお持ちいただきましたけど、春夏と秋冬でテーマなどはあるんですか?

北原 春夏は色柄の楽しいものを中心に、秋冬は豊かな素材感を感じられるものを中心に、洋服屋であるからこその発想の、季節感あふれるバッグをご提案しています。

 今後はシーズン毎に30種類くらい追加していく予定です。デザインによって20~30個ほど作れるものもありますし、一点物もありますが、数があるものは自社サイトのオンラインショップでも購入できます。1点物はぜひブティックに来てご覧いただければと思います。

佐藤 ブティックに行けば、希少な一点物に出会えるかもしれない。

北原 結構あります、一点物。 出会ったらそこで手に入れておかないと、もう出会えない可能性もある。

佐藤 オンラインショップで手に入れて、気に入られた方がまた欲しいなと思ってブティックに出かけてみたら、また他のよい物にも出会えるかもしれないですね。

北原 名古屋とか県外にもお客さまがいて、リピートで買ってくださったりします。「都内でもポップアップをする際は行きます」と言ってくださっていて……やっぱり直接商品を見たいですよね。

佐藤 直接、北原さんの話も伺えますしね。商品のこだわりなども聞けますし。 

北原 そうですね。ポップアップもこれからちょっとずつ増やしていきたいなと思っています。 

佐藤 新作の巾着もかわいいですね。

北原 ハンドバッグよりもさらに身近で親しみやすいものがあったらいいなと思い、巾着をつくりました。ちょっとしたものを入れるのに調度いいサイズなので、気軽に使っていただけると思います。

佐藤 改めて、CREA読者のような大人の女性たちに伝えたいメッセージはありますか?

北原 ファストファッションがずっと流行っていましたけど、コロナ禍の影響でこういう一点物に近いものとか、 作り手の思いがこもっているものを大事に長く使うような風潮になってきているという話を聞いたり記事で見たりします。それを知ってほっとしているんですよ。ワンシーズンで終わりというのではなく、物を大切にする気持ちというか。私たちも愛されるように作っていますし、ずっと愛されてほしいですし。

 ファストファッションを着ていたとしても、何か一つこれは自分が大好きで、大事にしていて、身に付けたいっていうものを持ってほしいですし、その気持ちを大切にしてほしいですね。

Brijean(ブリジャン)

所在地 兵庫県姫路市白銀町8番地
電話番号 079-282-6232
営業時間 10:00~18:00
定休日 日曜、年末年始、GW、お盆など
https://brijean-couture.com/

製造元 有限会社輝服装店

令和2年度第3次補正 事業再構築補助金により作成

公式オンラインショップ
https://brijeanbags.theshop.jp/

北原利江子

婦人服オーダーメイドサロンの次女として生まれ、幼少期より服作りを志す。フランス・パリでファッションデザインとパターンを学び、同時にオートクチュール刺繍を習得。帰国後、ファッションクリエイターである祖母の下で高級婦人服の仕立てを習得。現在、サロンオリジナルブランドBrijean(ブリジャン)のアトリエディレクターとして、上質なファッション作りを担う。

2022.09.05(月)
文=佐藤由樹
写真=鈴木七絵