「いっひーやっほー♪」は幼少期の思い出の歌

――幼少期の頃の音楽の思い出、原体験みたいなものはありますか?

 お母さんが言うには、私、自分で歌を作って歌ってたみたいです。それもすごい無茶苦茶なやつ……(笑)。子供ならではのものですけど。

――自作の歌を歌っている記憶は、森さんの中で一切ないんですか?

 ……実は、1曲だけありますね。なんか「いっひーやっほー♪」(※歌いながら)って歌っていました(笑)。嬉しいことがあると歌っていたみたいです。

――かわいいですね! 今でも嬉しいことがあると、思わず歌っちゃったりします?

 さすがにないですけど(笑)、カラオケは好きなのでひとりで行ったりしますね。自分の曲も、練習しなきゃいけないときは歌います。けど、もし店員さんに気づかれちゃって履歴に入ってたら「自分で歌ってんじゃん~」みたいに思われるのかな……恥ずかしいなってなります。

 カラオケで歌うときは喉を開くようにしたいので、最初に絶対キーの高い曲を歌います。広瀬香美さんの『ゲレンデがとけるほど恋したい』とか、YOASOBIさんを歌うことが多いですかね。

――いつかインスタライブ等で、森さんのヒトカラ配信をぜひお願いします!

 見せられるものじゃないです(笑)!!

――森さんは俳優としてもご活躍ですが、仕事として歌い始めたことで変わったことや、シナジーがあればお伺いしたいです。

 音楽活動を始めてからの変化は、低い声が出るようになったり、声の音域や太さが変わったことです。でも、どうしても歌とセリフは違うものなので、それぞれに戸惑うことはありますね。どちらかに慣れてしまうと流れちゃったりするから難しいな、と思っています。あとは言葉の一瞬の汲み取りとかは、歌でいろいろ培ったものもあるかもしれないですね。

――今後、俳優業と音楽活動をどんな感じに並走させていきたいのか、広がりたいというキャリア願望はありますか? 

 音楽は楽しくやっていければいいなと思っているんです。周りの人が一緒になって、聴いてくれる人も一緒になって楽しめるような範囲で作っていければと思います。

――「楽しい」は俳優業においてもキーワードになりますか?また違いますか?

 なったりもしますけど、楽しいだけではない……かもしれない(笑)。お芝居も歌も練習したりしますが、歌はあくまでいい意味で趣味っぽいものというか。好きだからやっている感覚が、今は強いのかもしれないですね。

2022.08.25(木)
文=赤山恭子
撮影=山元茂樹
ヘアメイク=足立真利子
スタイリスト=甲斐修平