いよいよ夏本番、抜けるような青空と緑が眩しい季節の到来です。四季があり、自然の移ろいを感じられる日本には、この季節、この土地でしか見ることのできない絶景が数多く存在しています。
そんな「夏の絶景」を集めた「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年夏篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。
各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく夏色の景色をお楽しみください。
今回は、栃木県観光物産協会のスタッフが選ぶ、夏の絶景をご紹介します。
◆スッカン沢
スッカン沢は、塩原随一の美しい渓谷。輝く緑の森の中をスッカンブルーと呼ばれる青色の沢が流れ、神秘的な光景が広がっている。
渓谷内には「素簾の滝」「雄飛の滝」「仁三郎の滝」といった、清流を満喫できるスポットが数多く点在し、清涼感に包まれながら非日常の世界を満喫できる。
「スッカン沢を流れる水は、場所によっては青白く見えます。これは、スッカン沢が高原山のカルデラ跡を水源とし、鉱物や炭酸等の火山の成分が多く含まれている水が流れているためです。
そのため、この沢の水は昔、辛くて飲めないことから『酢辛い沢』等と呼ばれていました。この呼び方がなまって、今の『スッカン沢』となったといわれています」(栃木県観光物産協会スタッフ)
スッカン沢(スッカンざわ)
所在地 栃木県那須塩原市湯本塩原
https://www.tochigiji.or.jp/spot/s23716
◆鬼怒沼
鬼怒沼山の標高約2,030メートル地点に位置し、高層湿原としては日本一の高所にある鬼怒沼。
夏の訪れとともに高山植物が次々と開花し、湿原いっぱいに可憐な花が咲き誇る。
「沼には大小48個の泥炭層にできる池塘(ちとう)を浮かべ、チングルマやヒメシャクナゲなどが生息する高山植物の宝庫としても知られています。
夏の高山植物も人気ですが、秋も紅葉を楽しめますよ」(栃木県観光物産協会スタッフ)
鬼怒沼(きぬぬま)
所在地 栃木県日光市川俣
https://www.tochigiji.or.jp/spot/1059/
2022.07.22(金)
文=佐藤由樹