「好きでもなかったし飼い方もわからん。でも今は、死ぬこととか考えたらうるっとくる」

 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう連載「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第11回に登場いただくのは、『M-1グランプリ2017』王者で、Netflixドラマ『火花』で俳優としても注目されたとろサーモン・村田秀亮さん。

 生まれてからわずか半年の文鳥・ヨーコちゃんと一緒に暮らしています。相方・久保田かずのぶさんから1カ月限定を条件に預かったヨーコちゃん。初めての鳥との暮らしに、最初は戸惑いを隠せなかったそうですが、愛らしい仕草で懐く様にすっかり魅了され、最後まで責任を持って育てることを決意しました。

 取材の日は、ご好意でヨーコちゃんを連れてきてくれた村田さん。ケージの中から村田さんに寄り添おうとずっと近くにいるヨーコちゃんに、村田さんは視線を注ぎながらインタビューに応じてくれました。

ヨーコはチバテレの番組がきっかけで相方・久保田が連れてきた文鳥

――ヨーコちゃんを飼い始めたのは、千葉テレビ放送にて放送された番組『とろサーモン久保田、テレビ局の枠を買う。』がきっかけですよね。

 普通、テレビ局の局長に挨拶しに行く時、菓子折みたいなお土産を持っていくじゃないですか。久保田は好印象を与えたいからっていう理由で、ヨーコを連れてきて(番組で)お披露目したんです。けど、あいつの家には猫がいて鳥は飼えないということで、最初は「1カ月間預かってくれ」って言われたんですよ。

 鳥を飼ったことはないですし、飼い方もわからん。その時は好きでもなかったですけど、仕方がない。1カ月だけ我慢しようと思いながら家に連れて帰って、ネットでいろいろと飼い方を調べたんです。

 そうしたら放鳥という、家の中で自由にさせる時間が必要だと書いてあったので、放してみたらとんでもないくらい懐いてきて。すげぇ寄ってくるし、嬉しそうにしてるのがわかっていくうちにだんだん好きになってきて、手放したくなくなりました。

――村田さんが飼い続けることは、もう決定なんですね?

 だって、今さらじゃないですか。1カ月後に1回、久保田が引き取りに来たんですけど、その時はもう愛着持ってたので「都合良すぎるやろ!」って追い返しました。

2021.12.27(月)
文=高本亜紀
撮影=末永裕樹
写真=村田秀亮