興味あることは沢山あるけど、「To Do List」じゃ重すぎる、スローなウィークエンドにしてほしい。そんなあなたのために、ゆるーい週末の過ごし方ガイドをCREA編集部が5つピックアップしてみました。

 もちろん、今週末は部屋でゆっくり寝て過ごしちゃう、なんてのもOK。だって、週末はまた来週もやってくるんだから。


①ジャム・セッション M式「海の幸」―森村泰昌 ワタシガタリの神話

 アーティゾン美術館で「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式『海の幸』―森村泰昌 ワタシガタリの神話」が開催中です。

「ジャム・セッション」は石橋財団コレクションと現代美術家が共演する企画展で、第一回目は鴻池朋子が招待され「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×鴻池朋子 鴻池朋子 ちゅうがえり」として発表されました。第二回目となる今回は森村泰昌を迎えます。

 森村は、1985年、ゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真を制作して以降、今日に至るまで、古今東西の絵画や写真に表された人物に変装し、独自の解釈を加えて再現する「自画像的作品」をテーマに制作し続けています。

 今回の展示では、森村が、改めて石橋財団が所有する青木繁の《海の幸》(1904年)に向き合い、当作品が制作された明治期以降の日本の文化、政治、思想などの変遷史を“森村式”、略して“M式”「海の幸」として形象化し、青木への熱い想いを新たなる作品シリーズへと昇華させています。

 展示される森村の新作はなんと50点以上。森村と青木のかつてないセッションを堪能できる特別な展示、是非週末に足を運んでみて。

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×森村泰昌 M式「海の幸」―森村泰昌 ワタシガタリの神話

会場:アーティゾン美術館 6階展示室
所在地:東京都中央区京橋1-7-2
会期:2021年10月2日(土)~2022年1月10日(月・祝)
開館時間:10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(1月10日は開館)、12月28日(火)~1月3日(月)
入館料:日時指定予約制
    WEB予約チケット1,200円、当日チケット(窓口販売)1,500円、学生無料(要WEB予約)
同時開催:石橋財団コレクション展
     印象派―画家たちの友情物語
     特集コーナー展示 挿絵本にみる20世紀フランスとワイン
問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://www.artizon.museum/exhinition_sp/mshiki

※この料金で同時開催の展覧会も鑑賞できます。
※WEB予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売。
※中学生以下の方はWEB予約不要です。
※開催情報は予告なく変更となることがあります。

②興村憲彦写真展『DRIVE』

 広告や雑誌で活躍しているフォトグラファー興村憲彦の写真展『DRIVE』が東銀座の「森岡書店」で開催中です。

 これまでに興村が刊行してきた同名ZINEの集大成となる企画で、写真展の展示作品はZINEから選ばれた10枚で構成されています。

 写真展『DRIVE』の開催に合わせて、同名の写真集も発売されます。興村の父であり、コピーライターでもある興村俊郎との共作の写真集となり、写真の世界と言葉の世界が互いに作用をして、より深化した興村の作品世界に浸ることができます。

 2015年から2020年の5年間、仕事とは別に私的に興村が撮り続けてきた作品たちは、どこか幻想的で、どこか日常的。夢の中で出会ったことがあるような写真と向き合うと心も身体も中空に浮き上がるような感覚を覚えます。銀座・森岡書店に少しトリップしてみるのも良いかもしれません。

『DRIVE』

会期:2021年10月5日(火)〜10月10日(日)
会場:森岡書店銀座店
所在地:東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル1F
開館時間:13時〜19時
料金:無料
※臨時休館や展覧会会期の変更、また入場制限などが行われる場合があります。事前にお確かめください。

写真集『DRIVE』

著者・写真:興村憲彦
言葉:興村俊郎
デザイン:宮本碧美
印刷:山田写真製版所
版型:200×262 不定型 176ページ
価格:4,800円(税込)

https://www.okimuranorihiko.com/

2021.10.07(木)
文=CREA編集部