![上から『幕末明治 女百話』、『半分世界』、『スタッキング可能』。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/0/1280wm/img_e0cc76316d35e8b024b806acd868384a513289.jpg)
様々な女性たちの語り
『幕末明治 女百話』
篠田鉱造 著
![『幕末明治 女百話』岩波文庫 858円(上)、924円(下)。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/8/7/1280wm/img_87940e364c97bd48ea92210139f2812e70218.jpg)
時代の生き証人たちの話の書き起こし。
「幕末から明治を生きた女性たちの語りを聞き取って記録したもの。彼女たちの体験や見聞きした話を今、実際に『ふんふん、それでそれで?』と聞いているみたいでとても楽しい」(藤野さん)
とんでもない設定で紡がれる物語
『半分世界』
石川宗生 著
![『半分世界』創元SF文庫 924円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/f/1280wm/img_0f245c79b34e2fc51de90585ee3e492c104307.jpg)
ある家族を大勢が観察する表題作を含む短編集。
「思いつきから、壮大な冗談が饒舌に語られていきます。大ボラは、バカバカしくなると興ざめしますが、ギリギリの線で荒唐無稽な世界を編み上げていきます」(三浦天紗子さん)
世の中にあふれる欺瞞を糾弾!
『スタッキング可能』
松田青子 著
![『スタッキング可能』河出文庫 605円。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/a/1280wm/img_6ad069a0eaf8fe217d1e659e1555e99593016.jpg)
不条理と戦う「わたしたち」を描く、短編集。
「『ウォータープルーフ嘘ばっかり!』の3編が特に好き。女性たちが背負わされているイメージや厄介などを振り払うような痛快さがあって、元気が出ます」(三浦天紗子さん)
2021.10.25(月)
Text=Nozomi Nagata
Photographs=Kengo Shimizu
CREA 2021年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。