コスメの誕生には必ず、ストーリーがある。そんなコスメのバックボーンやこだわりを、25年間美容を取材し続けてきたエディターの大塚真里さんが深堀りします。
読んだ人の美容の扉を開く「BEAUTY DOOR」。今回は粉っぽさを感じさせない新形状のパウダーファンデ「パウダレスウェット」に迫ります。
パウダーなのに粉感ゼロ。秘密はオイルの配合方法
この秋の新作コスメをひと通り試していて「これは!?」と驚いてしまったのが、コフレドールのファンデーション。
マスク生活が長引き、多くのブランドがリキッドファンデーション(+お粉仕上げ)を提案するなかで、堂々のパウダータイプ。でも、見た目はパウダーでありながら触れると指が沈むようにやわらかく、粉感まるでゼロ!
この質感は、パウダー原料に混ぜるオイルの量を通常のパウダーファンデより増やし、といっても多すぎて練り状になることもない、新しい配合領域を目指すことで実現したそう。
オイルに乳化剤を混ぜてクリーム状にしてから配合することで、粉の中にオイルが均一に分散し、さらっとしているのに粉浮きがなくなめらかな仕上がりに。なんと下地なしでも使えて肌にぴたっと密着していき、マスクにつきにくいという利便性も叶えている。
パウダーファンデはしばらくお休みかな……と思っていた人にも、手早く塗れてマスクにつきにくいファンデを探している人にも教えてあげたい新形状。その名の通り、どこまで近づいても「パウダレスウェット」な美しさ!
ナイフを入れると分かる、そのなめらか&しっとり感
右の「パウダレスウェット」はしっとりとしていてナイフがなめらかに入り、まるでスフレチーズケーキのようなやわらかさ。左は同ブランドの一般的なファンデーションで、オイルが少ないのでナイフを入れるとくずれる。
カネボウ化粧品
フリーダイヤル 0120-518-520
https://www.kanebo-cosmetics.jp/coffretdor/
大塚真里(おおつか・まり)
エディター。出版社に編集者として勤務後、化粧品メーカーのクリエイティブ担当を経て独立。雑誌編集や広告制作など活動中。自著『キッチンには3本のオイルがあればいい』、『肌がきれいになる』(ともに小社刊)など書籍も多く手がける。
Column
大塚真里の美容の扉
コスメの誕生には必ず、ストーリーがある。そんなコスメのバックボーンやこだわりを、25年間美容を取材し続けてきたエディターの大塚真里さんが深堀りします。
2021.09.16(木)
Composition & Text=Mari Otsuka
Photographs=Kenichi Yoshida