クールだった昔と正反対の現在「喋り出したら止まらないです(笑)」
――では、與さんにとって「成功している人」っていうのはどんなイメージですか?
與 アメリカにはビジネスですごい成功している友達もいますし。いろんな人たちのすごい話を聞いてますけど、僕が「この人は成功しているな」って思うのは、結局、「人生を楽しんでいる人」なんです。ビジネス的に成功している人でも、幸せそうじゃないな、っていう人もいて、それを見ると、「僕はこういうふうになりたいわけじゃないな」と思う。
僕は、「ファンのみんながハッピーでいてくれることがハッピー」なタイプなので、今までトークショーもライブも、SNSも、ファンのみんなが喜んでくれるならやる、というスタンスでやってきました。それが僕にとってもプラスになると思ったから。
結婚しても不幸せな人だっている。人によってバケットリストも違うように、幸せの形も人それぞれで。僕の場合は、1分でも多く、楽しく笑顔でいられたらいいなってことに尽きます。
僕は人が好きで、人との繋がりが大事だなと思っているので、これからもいろんな人と会って、世界のいろんな国の方と仲良くなって、いろんなカルチャーを学んで、自分ももっと成長したい。英語が喋れて本当に良かったなと思います。英語がここまで喋れてなかったら、既存の概念に縛られて、こんなハッピーオーラを出してないと思います。
――そのコミュニケーション能力の高さは昔から?
與 それが……昔はクールぶってた時代があって(爆笑)。デビュー当時から……どのくらいまでクールぶってたかな? なんか、他のメンバーが頑張って喋っていたので、自分のキャラを際立たせるために、ライブやインタビューでは喋らないキャラを演じていたというか……嘘ついてた時代もありました。そのことをずっと反省しているので、今こんだけ喋ってます(笑)。
その結果、僕は常に「まんま」でいられるようになった。テレビに出る時は、0.5ぐらい猫かぶっているかもしれないけど(笑)。自分を偽ったり、盛ったりしても、結局はバレるんだっていうことを学びました。それに、自分の言葉で話さないと薄っぺらくなっちゃうしね。最近は特に「まんま」なので、喋り出したら止まらないです(笑)。もう怖いものがなくなってきた……のかな。
あ、あとは、「これがあかんかったら、次こうしよう!」みたいな発想の転換が得意になった。自分にできることは一つじゃないっていう余裕というか……。何か一つに専念すると、行き詰まった時に大変じゃないですか。でも、オプションを何個か持っていると、ずるいかもしれないけど、そっちに逃げられる。僕はオプションのある生き方を選びました。
1個で100点じゃなくて5個で20点ずつもアリ、ってさっき(前編)話しましたけど。20点って言っても、「20点からのスタートでいいじゃん」って考え方なので。もしかしたら100点取れることもあるかもしれない。全てを適当にやっているわけではないんです。
2021.08.10(火)
文=菊地陽子
撮影=榎本麻美
ヘア&メイク=佐藤真希
スタイリスト=後藤泰治 (SMB International.)