これは写真じゃなくて聖地にワープできる窓なんです

 2017年から写真展を開始しました。昨年のタカ・イシイギャラリーでの展覧会「SACRED SPACE」を機に、このことを人に伝えたいと思ったんです。

 そのうち出版社を通じて写真集を出そうと思っていたのですが、コロナだから急いで自費出版で世に出すことにしました。

 実は、この写真集「SHASTA」と「SACRED SPACE」の写真は、写真じゃなくて聖地にワープできる窓なんです。

 これらの写真を見ると、「眠くなる」とか「心穏やかになる」など言われます。ヒーリング効果があるみたい。

 とある大女優さんが、写真展にきてくださり「ねえ。この黒曜石の写真、待ち受けにしてもいい? ご利益ありそう」と言ってくれました。黒曜石は問題を解決する強い石とされているんですよ。「いいことあった!」だそう。

 聖地は行くだけではなく、写真としてもっているとエネルギー交換をしてくれます。

 コロナなので、海外旅行はなかなか行けないけれど、私も家で写真をみると「こんな場所があるんだなー」とか「いま私は地球の上にいるんだ」という感覚があって、心が涼やかになる。

 そんな風に思ってくれる人が、100人にひとりくらいはいるのではないかとい思い、私の訪れた隠れ聖地スポットをお裾分けしたいと思ってます。

 世界には偉大な自然の場所が、たくさんあるんですねぇ。

 写真集の中で自分が気になるカットに心を傾けるという観方がいいと思います。

 「水って大事」「石はすごい」「木が気になる」と観る人によって、感じることが変わると思います。あとそこにヒントがあるというか。

木が気になった人が大きな木に抱きついてみよう

 この写真たちはみなさんにその人のためのメッセージを投げかけていると思うんです。そのメッセージを感じ取ってもらうための窓です。だから私からは言葉は書いていません。

 その聖地の場所、情報のみです。聖地からのメッセージはみなさんがそのままダイレクトに写真から受け取ってもらえたら。

 木がなんだか気になる、と思ったとする。じゃあ、近くの公園に行ってみようかな? 大きな木に抱きついてみようかな? となる。そういうヒントが行動につながっていくのがいい流れなんです。そのためのきっかけです、この写真集は。

 みどりが気になれば、公園の芝生の上に寝っ転がったりしてもいい、そうするとそこでまた何かが見つかるという。つながっていくんですね。

 木がもりもりしている神社の境内でフワーっとするのもいいですよ。よく顔をみせる子供がかわいいと感じるのと同じで、氏神様もよくみる顔は覚えてくれる。神様と仲良くなっておいて悪いことないですよね。

 雲のような龍の写真に惹かれるとする。龍がもしかしたらいつも守ってくれているのかもしれない。あの気になる地元の神社は……と調べて見たら、なんと龍神様だった。こうなると面白いですよね。ビンゴ、というか。

 龍神様の祀られる神社だとわかって、きちんとお参りにいく。するとまた、何か起こりそうですよね。気をつけていると。

 石にひかれるなら、神社の石、公園の石に座ってみましょう。名探偵コナンみたいに、自分がどこにいくべきか探ってみると本当に、ちょっと楽しいですよ。

 私がこの間芝生に寝っ転がっていたら、子供が駆け寄ってきて「生きてる?」とつぶやい帰っていったことがありましたが(笑)。

2021.07.15(木)
構成=CREA編集部
撮影=深野未希