「うちの2匹はどの家に預けても堂々としてます」
――ぽこ美ちゃんが来て、コピーくんの生活は変わりましたか?
ほとんど変わらなかったですね(笑)。でも、たまに追いかけっこしてます。朝は大体コピーがぽこ美を追いかけ回してますけど、ぽこ美が遊びたい夜になるとコピーは動かなくなるので、ぽこ美1匹で走り回ってます。
奥さんの実家には、ぽこ美と一緒に生まれた男の子がいるんです。お互い、留守のときは預けたり預かったりしてるんですけど、その子はうちに来るとベッドの下から出てこない。
けど、うちの2匹はどの家に預けても堂々としてますし、コピーに関してはその家のキャットタワーのいちばん上を陣取って、俺がこの中でいちばんだっていう態度を取ります。家に誰が来ても隠れない。ソファに、どかっと座ってますね。
――人に慣れてるんですね。ちなみに、2匹の名前の由来は?
浅野いにおさんの飼っている猫の名前がリモコンだと知って、家電の名前っていいなと思ったんです。そのまま、リモコンにしようと思ったんですけど、奥さんから「丸パクりはやめて」って言われて。
ファックスは嫌だって言うし、響きがかわいい名前がいいって言うんで、いろいろと考えている中で、奥さんに「コピーは? “ピー”がついてるからかわいいんじゃない?」って提案されて、その名前になったんです。
ぽこ美はうちに来る前、奥さんの実家に預かってもらってて。たった2~3日だったんですけど、その間に奥さんのお父さんが勝手に名づけちゃったんですよ。お義父さんに「なんでぽこ美なんですか?」って聞いたら、「パチンコライターにポコ美っていう人がいて、その人が好きだから」って言われて。
調べてみたら、人気のあるおきれいな方だったし、面白いからそのままにしました。
――ぽこ美ちゃんはどんな性格ですか?
ぽこ美には、コピーのようなわがままさはないかもしれないですね。抱っこもできるし、あんまり鳴きもしない。ウエットフードが好きなので、見せたらすげぇテンションが上がって“早く出して”って鳴くくらいです。
あと、奥さんが「かわいいぽこ美ちゃん」って呼ぶせいか、自分の名前を“かわいい”だと思ってるところがあります。テレビを観ながら、僕らが「あ、かわいい」って言うと、「私のこと?」みたいな感じで振り向きます。
それと、鏡が好きで、ずっと見てますね。パソコンをいじってると、ちょっかいを出してくるのも必ずぽこ美。
コピーも昔はやってたんですけど、妹が来てかっこつけてんのか、「お前、まだそんなことやってんのかよ」みたいな感じでやらなくなりました。
――相方・じろうさんとのリモートでの打ち合わせ中、ぽこ美ちゃんが顔を出すこともあるんですよね?
ありますね。猫を飼ってる人のあるあるなんでしょうけど、あれ、恥ずかしいですよね(笑)。画面の前を通ったり、キーボードを踏んづけて文字化けさせたりして。
じろうは、猫を抱いてる僕が新宿の占いマダムみたいだって言いながら、なぜか写真を撮ってました(笑)。
うちの子ベストショット③
――それにしても、性格ってそれぞれ違うものですね。
そうですね。ぽこ美はベッドに来て一緒に寝ることもちょこちょこあるんですけど、コピーは僕らが本格的に寝ようとすると、自分の寝床に向かいます。で、朝5時くらいになると、遠くから「ご飯! トイレもするよー!」って鳴いて呼ぶんです。
今みたいに舞台中(注:取材時はミュージカル『モンティ・パイソンのSPAMALOT』に出演中)で忙しかったりすると疲れてるんで、気づいていても知らんぷりするんですよ。そうやって粘ってると、廊下で鳴き出して。それでも知らんぷりしてると、最終的には“めんどくさいけど来てやったぞ”っていうテンションで耳元で鳴くんです。
ぽこ美は、コピーが先に鳴くからご飯を要求して鳴いたことが一度もない。ちゃっかりしてます。
2021.02.22(月)
文=高本亜紀
撮影=平松市聖
写真=長谷川忍