そのとき体が欲しがるものを摂る

 長田さんが心惹かれる洋服が、草木染めや天然素材が多いというのにも納得がいく。取材時に着ていた繊細なプリーツが施されたワンピースはTOWAVASEのもの。

「一点一点大切につくっているブランド。つくり手の思いや素材のいい影響を受け、着ていて心地よく、リラックスできるんです」

 一方で、実はヘルシー一辺倒でもなく、お酒やラーメンなどを愛する一面も。

「そのとき体が欲しがるものを摂る。それが一番無理のない形だと思っていて。でもお酒は飲み過ぎないように気をつけてます」

 そう言ってはにかんだ横顔は、やっぱり自然体で美しかった。

長田佳子(おさだ かこ)

1977年生まれ。三重県出身。老舗フランス料理店、YAECAのフード部門「PLAIN BAKERY」などを経て、「人を癒すお菓子を」という思いから、2015年に自身のブランド「foodremedies」を立ち上げ、菓子研究家に。著書に『全粒粉が香る軽やかなお菓子』(文化出版局)など。

2020.11.21(土)
Text=Asami Kumasaka
Photographs=Nao Shimizu

CREA 2020年11・12月合併号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

きれいな人がしてること。

CREA 2020年11・12月合併号

揺らがない自分でいるための習慣&コスメ
きれいな人がしてること。

定価820円

様々な業界で活躍する人たちの人生を支えてきた習慣とは? 大切にしている美の価値観とは? 時に悩みながらも、美容を通して“自分らしさ”に真摯に向き合ってきた“あの人”に取材。そこから見えてきたのは、揺らがない自分でいるための美容でした。