本当の趣味なんて答えなくてもいい

 逆に、相手から「趣味は何ですか?」と、聞かれたら、どうすればいいでしょうか?

 初対面の人に打ち明けるのは抵抗がある場合もありますよね。「へー、変わってますね」などと雑なリアクションをされると、カチンときてしまいます。

 ですが大丈夫。そこで〝本当の趣味〞を答える必要はありません。

 実はこの質問、本当にあなたの趣味を尋ねているわけではないのです。相手はそこまで深く考えて質問していない。話のきっかけにすぎない。ですから答えも適当でOK!

 先ほどお伝えしたように、今、ハマっていることの中から選んで話してもいいですし、思いつかない場合は、先週末のできごとや今週末の予定について話すのもいいでしょう。

「趣味というわけじゃないんですけど、先週末は箱根までドライブしました」

「いつもじゃないんですけど、たまたま来週はサッカーの試合を見に行く予定です」

 前者であれば「箱根」や「ドライブ」、後者は「サッカー」や「スポーツ観戦」の話題で話が広がる可能性が出てきました。このほうが、専門的な趣味の話よりもよほど盛り上がる、というわけです。

 雑談の中でされた質問には、ストレートに答えなくていい。

 飛んできた会話のボールをとりあえず打ち返して、ラリーを続けることにこそ意義があります。

one point

趣味を聞かれたら、先週末や今週末のことを話す。

『超雑談力』

初対面の人や上司、義両親など、微妙な関係の人との雑談にストレスを感じる人も多いのでは? 雑談は「普通の会話とは、まったく違う」ので難しいのは当たり前。上手に雑談するには、「雑談に適した話し方=雑談力」を身に着けさえすればOK。超カンタンに実践できる話し方のコツをたっぷりと収録。

著・五百田達成
1,300円+税
ディスカヴァー・トゥエンティワン
» この書籍を購入する(Amazonへリンク)

五百田達成(いおた・たつなり)

作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。 東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。「スッキリ!!」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。
Twitter @ebisucareer