微妙な関係の人とも繰り広げなくてはいけない「雑談」。苦手に思っている人も多いはず。

 上手に雑談するためのちょっとしたコツを、作家・心理カウンセラーの五百田達成さんの最新著書『超雑談力』からご紹介します。


Q 雑談のきっかけとしてふさわしいのは?

時事ネタやニュースを話す → ×
エピソードや経験談を話す → ○

 「今朝、ニュースで見たんですけど」

 「最近○○が流行ってるらしいですね」

 雑談のきっかけとして、その日のニュースや流行ってる時事ネタを持ち出すこと、ありませんか?

 話のとっかかりとして、誰もが知っていることを話したくなるのは当然です。

 ですが、これも、雑談力を向上させるためには、避けましょう。

 雑談では「情報ではなく気持ちを話すべき」で、流行の時事ネタやニュースを話のきっかけにすると、会話が上滑りしてしまい、生の感情を話しにくいのです。

 「今回の台風はひどかったらしいですね。全国各地で被害が出ていると聞きました」

 「そうらしいですね。大変ですよね」

 「……」

 「……」

 誰もが知ってるニュースなのに、なぜか話は盛り上がりません。

 仮にここで、「政府の対応には怒りを覚えました」「災害には気をつけたいですよね」と、無理に気持ちを伝えようとしても、どうもうまく言えません。

2020.02.12(水)
文=五百田達成