心身ともに満たされてこそ、健康的な美しさは手に入れられるもの。

 感情の起伏を味わったり、発見を得たり、本の世界にディープに浸って、気持ちをほぐせる本を、ライターの瀧井朝世さんに教えていただきました。


自分の人生を開拓する姿で魅了

桜木紫乃
『緋の河』

桜木紫乃『緋の河』新潮社 2,000円。
桜木紫乃『緋の河』新潮社 2,000円。

 「あたしは、闘わないと負けてしまうのよ」──p.214

 タレントのカルーセル麻紀さんがモデルの小説。

 釧路に生まれ、幼い頃から女の子っぽかった秀男は周囲から奇異の目で見られることも。

 15歳で家出し、すすきののバーで働き始めるが……。

 波乱万丈のなか孤独を抱きしめながら、健気に逞しく生きる姿に励まされる一気読み本。

次のページ フランシス・ハーディング 『噓の木』

CREA 2019年10月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。