世界を旅する女性トラベルライターが、これまでデジカメのメモリーの奥に眠らせたままだった小ネタをお蔵出しするのがこのコラム。敏腕の4人が、交替で登板します。

 第201回は、米国西海岸のシアトルを、小野アムスデン道子さんが訪ねます。


植物が詰まった球体がオフィス?

 成田から直行便で行きは約9時間と、日本からいちばん近いアメリカの大都市シアトル。

 2018年にオープンした植物園のようなアマゾンのワークスペース「スフィア」やAIでレジなしの未来的コンビニ「アマゾン・ゴー」、また、改築で地上500フィート(約152メートル)の高さのガラスの床も登場した「スペース・ニードル」など新スポットもいっぱいのシアトル弾丸旅に行ってきた。

 シアトルへは、成田からデイリーで運航するデルタ航空(2019年4月より関空便も就航予定)を利用した。

 シアトルは、デルタ航空のハブ空港だけあって、空港ラウンジ「デルタ スカイクラブ」にはスパ施設まで併設されている。

 光と音でストレスを軽減しリラックスできるというユニークなメニューもあり、出発前にオンラインで予約できる。

 なお、ラウンジを利用するには、デルタ航空またはスカイチームのビジネスクラス以上の利用、もしくはマイレージの上級会員資格証明証を提示するなどの条件がある。

 今回はエコノミークラス「メインキャビン」に搭乗したが、所有のマイレージの上級会員資格を提示して、出発前に成田空港の「デルタ スカイクラブ」を利用。

 ビアサーバーからの生ビールとカレーは出発前にうれしい。早めに空港に行ったので、シャワールームも使用。シャンプーやリンスにタオル、ドライヤーもあって、さっぱりと髪も整えて出発するのはかなり気持ちがいい。

 今回は、2泊3日の予定で、どんどん開発が進むアマゾン・キャンパスのあるサウスレイクユニオンなどを中心に見て回る予定で、ホテルは「スフィア」からも近い「ホテル・ファイブ・ダウンタウン」に。

 ロビーにはゲームテーブルが置かれ、カフェもある。部屋にはコーヒーセット、午後にはロビーでカップケーキとドリンクの無料サービスなどもあって気が利くホテルだ。

Hotel Five Downtown
(ホテル・ファイブ・ダウンタウン)

所在地 2200 5th Ave, Seattle, WA 98121
電話番号 206-441-9785
https://www.staypineapple.com/hotel-five-seattle-wa

 歩いて5分ほどすると、高層のアマゾン本社ビルや球体の植物園のような「スフィア」がある。

 アマゾン本社ツアー(スケジュールはウェブサイトで告知)、「スフィア」一般公開(第1・3土曜開催)ともにオンラインでの事前予約が必要だ。

 スフィアの一部で、このオフィスが造られた意図や設計などについて展示している「アンダーストーリー」のみは、毎日一般客に開放していて予約なしで入場できる。

 冬は底冷えする日もあるシアトルだが、「スフィア」内は、昼間は約22℃、湿度60%と暖かく快適だ。

 中には約4万株の植物がある。緑で覆われた巨大な壁が立ち、階段や通路はまさに熱帯植物園の中を歩くような感じ。

 そんな中にワークスペースやミーティング用のスペース、「鳥の巣」と呼ばれる木で囲まれたスペースにカフェもある。

 「アイデアやビジネス案をまとめる時にここによく来るよ」と語るのはアマゾン社員の一人。周りを高いビルに囲まれた都心の中の思考の楽園らしい。

The Spheres
(ザ・スフィア)

所在地 2111 7th Ave, Seattle, WA 98121
https://www.seattlespheres.com/

2019.01.24(木)
文・撮影=小野アムスデン道子