目指すのは味噌汁にも合う
「日本のパン」

 「食パン」は、北海道産小麦に、粗糖、よつばバター、スキムミルクを加えて、ビオイーストで発酵。レーズン食パンも同じ生地。チョコ生地やチョコとプルーン入りなども作られます。

 食感は、もっちり、サクッ。トーストすると小麦の味が広がります。

左:左上より時計回りで「黒糖食パン」320円、「黒ゴマパン」320円、「黒糖マフィン」150円。
右:左上より時計回りで「山食パン」360円、「レーズン食パン」350円、「レーズンバンズ」130円、「あんぱん」190円。

 「黒糖食パン」は全粒粉を3割入れた生地で、なたね油と黒糖を使用。普通の食パンよりも、むっちり、風味豊かです。

 おやつパンもあります。

 「あんぱん」の粒餡は、毎日、小豆から煮る自家製。北海道産小豆と粗糖を使用し、甘さは控え目。生地と同量の餡を使っています。ほっくりした餡が、むっちりした生地と一緒になってすうっと消え、クセになる味わい。

 季節で、カボチャやサツマイモを使ったパンも作るのだそう。その場合も、すべてフィリングは自家製。

 「レーズンバンズ」は、しっかりした食感ですが、ほんのり甘くて食べやすい。

左より「ブランズウィック」490円、「バナナブレッド」200円、「スコーン」1個180円。

 焼き菓子の代表が「ブランズウィック」。ラム酒漬けドライ フルーツとナッツがぎっしり詰まった大人のフルーツケーキ。

 「バナナブレッド」は、乳製品を使わないのでアレルギーの方も安心。バナナの自然な甘さと風味で、しっとりと食べやすい。

 ずっしり重い「スコーン」は酵母を使って発酵させた独特の生地。全粒粉入りで食べごたえもあります。

 そんなパンや焼き菓子を、落ち着いた雰囲気のカフェコーナーでおやつとして味わう客もちらほら。ナチュラルな食べ物をゆったりした気分で味わうと、食や自然について考えさせられます。

 「カフェでサンドイッチなども出していきたい」と清原さん。

ひとつずつ丁寧に包まれたパン。

「日本のパンを目指しています。味噌汁にも合うパンが、僕のテーマ」

 清原さんにとって、自然と寄り添う感覚を教えてくれるのがパンなのだとか。おやつを食べて、自然とひとつになるイメージを感じることができたら、素敵だと思うのです。

キビトパン
所在地 兵庫県三田市高次1-4-21
電話番号 079-559-0788
http://www.kibitopan.com/

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2017.09.10(日)
文・撮影=そおだよおこ