時代を超えた「絵画のお手本」
古今東西、色彩の魅力を極めた画家とは誰か。西洋美術から一人を選ぶなら、ティツィアーノの名を挙げたい。16世紀のヴェネツィアで活動し、名だたる王侯貴族がこぞって彼に制作を依頼。死後もルーベンス、ベラスケス、ルノワールらの崇敬を集め、時代を超えて「絵画のお手本」となった。
《フローラ》《ダナエ》などティツィアーノの名品と、同世代の絵画による展覧会、その画面の華やかさに酔いたい。
『ティツィアーノとヴェネツィア派展』
会場 東京都美術館 企画展示室(東京・上野)
会期 2017年1月21日(土)~4月2日(日)
料金 一般1,600円(税込)ほか
電話番号 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://titian2017.jp/
山内宏泰(やまうち ひろやす)
ライター。著書に『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)ほか。「写真を読む夜」「文学ワイン会 本の音」などの催しも主宰。新刊に『文学とワイン』(青幻舎)。
https://twitter.com/reading_photo
Column
山内宏泰のこの1枚に会いたい!
美術、写真、文芸その他について執筆するライター、山内宏泰さんがナビゲート。いま見逃せない美術展をテーマに沿ってご紹介する、アートの“ななめ歩き”の提案です。
2017.02.11(土)
文=山内宏泰