Magnificent View #989
クーバーピディ(オーストラリア)
(C)R. Ian Lloyd / Masterfile / amanaimages
砂漠の地底に街があり、そこでは人々が快適に暮らしている――。そんな映画のような風景が実存するのは、オーストラリアの内陸部にあるクーバーピディ。
人口約3500人のこの小さな街は、1913年以来続く、世界最大のオパールの産地でもある。オパールを探して地底を掘り進んだ穴を利用して造れらたのが、「ダグアウト・ハウス」と呼ばれる、ご覧の家だ。
夏は50度以上、冬はマイナス10度以下になる厳しい環境の中で、地下は、涼しく寒さを凌げる格好の場所。オパール採掘による一攫千金を求めてここに集まってきた人々は、こぞって地下の家を造り暮らした。
外光を取り込む場所は、数少ない窓しかないため、家の中は昼でも電気をつけないと薄暗い。だが、屋内は想像以上に快適なのだとか。
各戸には、一般の家と同様に、電気や水道を完備。また、地底には、住居だけでなく、学校や教会、郵便局、カフェやバーまである。エアコンが普及した現在もここに住んでいる人がいるのだから、地底はずいぶんと暮らしやすいようだ。
文=芹澤和美
