公式ホームページから退団のお知らせが発表される。「退団発表を見たときは、膝から崩れ落ちました」(えすとえむさん) 公式ショップ「キャトルレーヴ」では、ブロマイドを欲望のまま手に取りレジへ。購入後の長いレシートに驚く、というのは宝塚ファンあるあるのひとつ。 舞台上のタカラジェンヌとオペラグラス越しに目が合ったり、時にはウインクが飛んでくることも。前後数列にわたる観客一帯が、その衝撃を受ける。 “同担拒否”が滅多に存在せず、「みんなで愛でる」が基本。劇場内でも贔屓の顔の待ち受け画面が目に入ってくると思わず仲間意識を感じてしまう。 宝塚大劇場近くでは、タカラジェンヌとすれ違うことも。短髪、長身の女性を見るとつい背筋が伸びてしまうのが宝塚ファンの性である。 演じているのが若い女性だということをつい忘れてしまう宝塚の「男役」は、虚構と実在の狭間にいるような不思議な存在。「こんな男性は、現実にはいませんよね。一糸乱れぬ群舞を披露する“黒燕尾”の姿には、気高く美しい男役の美学が凝縮されています」(えすとえむさん)「宝塚 おとめ」に掲載されている、舞台上の顔とは異なる素顔の美しさにもまた惚れ惚れ。