「このスタイルがしっくりくる」間借りだから叶うしなやかな店づくり

 リピーターのお客さんも多く、人気の商品はすぐに売り切れてしまうという繁盛店のsankakuですが、営業日を増やす予定はないそう。その理由について、営業日以外は卸売やオンライン販売のお菓子製造、配送業務を行っていることに加え、週2日の営業が「一番しっくりくる」と岡田さんは言い切ります。

 固定費の負担が少なくなることでお菓子へのこだわりを実現できたり、夜営業のバーのお客さんがsankakuを訪れてくれたり。間借り店だからこその可能性があっておもしろいのだとか。

 また、たまに休暇をまとめてとって旅行に出かけられる自由度の高さも、間借り店の気に入っているところ。

「この前はふらっとスウェーデンに行ってきました。現地で仲良くなったパン屋さんに、このお店で働きなよと言ってもらって。やってみようかななんて。ヤドカリみたいにどんどん移動していくのもいいなと思ってます」

 "好き"を原動力に、どこまでも自由で自分らしく、それが岡田さんのスタイルのようです。

 一方で、週替わりでメニューを考え、厨房に立ち、オンライン販売までこなす岡田さんに、大変では? と率直に訊ねてみると「大変です!」と。でも、たくさんのご縁に支えられていると岡田さんは笑顔です。

 米粉や食材の仕入れ先、現在sankakuで働く3人のスタッフ、そして、この間借りスペースも知人とのご縁で繋がっているそう。

 こだわりの焼き菓子を生み出す作り手、丹精込めて食材を育てる生産者、そしてそれを味わうお客さん。点と点がつながり、幸せがめぐる“三角形”を描くように――。そんな想いを込めた「sankaku」では、体にも心にもやさしい焼き菓子が、週2日、店頭にずらりと並んでいます。

sankaku

住所:東京都中央区日本橋横山町5-18 TOIBLDG1F
営業時間:金、土曜日 12:00〜17:00 ※イートインは12:30〜、お菓子がなくなり次第終了
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