永田裕紀子さんが担当した、イチオシ作品は?

◆『弱火の魔法』衿沢世衣子/小学館

 スーパーでバイトする大学生のヤヅは、不思議な同僚・スズキさんから「魔法の国からきた」と告白される。聞けば、異世界転移時にかけられた呪いによって魔力を失い、元の世界に戻れないのだという。ヤヅは彼女が魔力を取り戻すための手助けをすることになるのだが――。

「異世界転移してきた大魔法使いのスズキさんと、彼女に巻き込まれるヤヅ。ヤヅは彼女の魔力を取り戻すために、人の心に潜む“本”を読む手伝いをすることになります。“本”には、普段は表に出せない様々な秘密や感情が綴られており、それを読んだヤヅにも少しずつ変化が訪れます。大魔法使いではなくても、誰もが持っている“小さな魔法”が心を温めてくれる、夜ふかしにぴったりな作品です!」

人生で思わず夜ふかしして読んでしまったマンガは?

◆『BASARA』田村由美/小学館

「中学生の頃、ベツコミで連載中の『BASARA』と出会って衝撃を受け、お小遣いで既刊を買い集めて一気読みしました。絵空事ではなく、漫画の中で『実際に人が生きている』と感じた初めての経験だったと思います」

永田裕紀子さんの「マンガを読むときのマイルール」

「スマホの電源を切ります」

永田裕紀子/小学館「月刊フラワーズ」編集部 副編集長

『数字であそぼ。』14巻(絹田村子)、『終の花嫁』2巻(谷和野)が発売中。過去の担当作品に、『ミステリと言う勿れ』(田村由美)、『マロニエ王国の七人の騎士』(岩本ナオ)、『愛しの彼女は隠れオタク』(タアモ)などがある。

CREA夜ふかしマンガ大賞とは…

マンガを愛する選考委員とCREA編集部の推薦により選ばれた「思わず夜ふかしして読みたくなる」そして、「いま、CREA読者に本当におすすめしたい」作品に贈る賞。今年は初めて、15名のマンガ編集者の皆さんに選考委員をお願いしました。2024年7月~25年8月に単行本の新刊が発売された(ただし、合計5巻以内)、もしくは、雑誌などに最新話が発表された作品から選出されます(※選考委員の担当作は推薦不可、現在所属する出版社が発行する媒体の掲載作品は1作まで推薦可)。その他、マンガ好きの著名人の方々が選ぶ「個人賞」もあります。

Column

「CREA夜ふかしマンガ大賞2025」選考委員アンケート