甘いおやつでホッとひと息つける「ニョニャ・カラーズ」
ふたつ目は、ニョニャ料理専門のカフェ「ニョニャ・カラーズ」です。クアラルンプール中心部のショッピングモール「スリアKLCC」や空港(KLIA2)などに店を構えていて、私も滞在中かならず立ち寄ります。
この店の特徴は、なんといっても、店頭のショーケースに並んだカラフルなおやつ。ココナッツミルク、米粉、もち米、タピオカなどを使ったおやつが約50種以上。滑らかな食感の蒸し菓子(詳しくはこちら)から、おはぎに近いお米の菓子など、様々な種類を提供しています。さらに、揚げたスナックやチキンカレーなどの軽食も充実。
本来、ニョニャのおやつは、来客をもてなすときや結婚式で配られていた儀式用のお菓子。そのためこのようなカラフルな色と凝った味になったのだそう。甘すぎず、和菓子にも通じるやさしい味で、旅で疲れた体に沁み渡ります。
マレーシアを旅していると、多くのマレーシア人の優しさに出合います。幼い頃から自分とは違う民族と接する機会が多かった彼らは、私たち旅人に対しても優しく接してくれるように思います。今回紹介したローカルチェーン店でマレーシアの“ひとりごはんのコツ”を掴んで、屋台やレストランでの食事もどんどんトライしてみてください。マレーシアは、ひとり旅もひとりごはんもウエルカムな国です!
マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/
Column
マレーシアごはん偏愛主義!
現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。
2016.03.04(金)
文=古川 音
撮影=三浦菜穂子、古川 音