Magnificent View #561
シヨン城(スイス)
(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages
レマン湖の東端に位置するシヨン城は、スイスで最も有名な城。世界各国から年間約35万人もの見学者が訪れる、この国きっての観光地でもある。
湖に突き出た岩場に立ち、見る角度によっては湖に浮かんでいるようにも見える神秘的な景観は、多くの詩人をひきつけ、詩の舞台となった。なかでも有名なのは、イギリスの詩人バイロンの「シヨンの囚人」。16世紀にこの城に幽閉されたジュネーヴの宗教改革者フランソワーズ・ボニヴァルのことを詠ったものだ。
その姿に心を打たれたのは、詩人だけではない。後にロート製薬の社長となる山田輝郎が昭和4年にここを訪れて、美しさに感動。その後、戦後初の胃腸薬として製品を売り出す際、シヨン城を英語読みした「シロン」と命名した。これが、ロングセラーの胃腸薬「パンシロン」の名の由来だ。
文=芹澤和美
