Magnificent View #562
マラウイ湖(マラウイ)

(C) Albert Normandin / Masterfile / amanaimages

 マラウイ湖は、アフリカ大陸で3番目に大きな湖。長さ560キロ、幅は最長で75キロ、面積は四国の1.5倍にも達する。あまりにも大きく、タンザニアとモザンビークにもまたがっているが、よく知られているのは、世界遺産にも登録されているマラウイ側のエリアだ。

 この湖の魅力は、固有種を含め、800種以上のシクリッド科の魚が生息しているということ。なかでも、危険を察すると親が子どもを口の中へ避難させるという習性を持つアフリカンシクリッドは、生命の進化を解明する上で重要な希少種とされ、自然科学者たちの高い関心を集めている。

 300万年前、大地の裂け目に水が溜まることで、マラウイ湖は生まれた。現在、湖に生息しているシクリッドの起源は、その時に隣のタンガニーカ湖から流れ込んだ、たった1種の魚だという。

 その環境から、「湖のガラパゴス」とも呼ばれるマラウイ湖。海かと錯覚するほどの美しいビーチもあり、大人のリゾート地としても人気を集めている。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2015.04.15(水)
文=芹澤和美