Magnificent View #501
カステル・デル・モンテ(イタリア)

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 カステル・デル・モンテは、神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世が13世紀、イタリア南部に建てた名城。世界的にも珍しい八角形の構造が特徴で、世界遺産にも登録されている。

 フリードリヒ2世といえば、ルネッサンス時代を先取りする学問や芸術を好んだことで知られ、「早く生まれすぎた男」とも呼ばれる奇才。その才能をあらわすように、この城は天文学的、数学的に正確な黄金比を用いて設計されているという。春分と秋分の日だけ入口の扉に朝日が差すという綿密なデザインも、そのひとつ。

 全体の形だけでなく、八角形それぞれの角に配した8つの塔や、城の中央にある八角形の中庭、柱に彫られた8枚の葉など、いたるところに「8」という数字が用いられているのも特徴だ。「8」は、キリスト教、イスラム教どちらにとっても、重要な意味を持つ数字。

 ここには、神聖ローマ帝国皇帝でありながら異文化にも親しんだ、フリードリヒ2世ならではの思いが込められているのではないかともいわれている。

Column

今日の絶景

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2015.02.13(金)
文=芹澤和美