放送後にファンが小説形式でリライト記事を投稿することでその名を轟かせていった、生配信サービス「TwitCasting」の怪談番組「禍話(まがばなし)」。10周年という節目の今年は、ベストセラー怪談作家たちをゲストに呼んだトークライブを開催するなど、これまで以上に精力的に活動しています。

 今回はそんな禍話から、心霊写真を撮影してしまった同僚に巻き込まれたとある男性のお話をご紹介します――。

» 前篇から読む
» 怪談特集を見る


「まさかあんなことになるなんて思ってなかったんだよ!」

 Hさんはワンボックスカーを運転しているUさんのほかに、いつものメンバーが1人しかいないことに気がつきました。とりわけ、Uさんといつも一緒のTさんの姿がありません。

「まさかあの写真があんなことになるなんて思ってなかったんだよ。でも、さすがに放っておくのも良くねぇかな~ってさ」

 戸惑うHさんなど気にも留めない様子で、事の経緯をまくし立てているUさん。話を整理すると、どうやらUさんたちがTさんの知り合いだという霊感持ちの男性に、例の写真を見せたことが始まりだったようでした。

『他に見せた人はいないか?』

 その男性からしつこく問いただされ、Hさんに見せたことを話すと『すぐに連れてきて欲しい』と詰められたというのです。

 「くだらない」と一笑に付して車を降りることまで考えたそうですが、万が一彼の話が本当だったとすると、関わってしまった手前何かしらの対処をしないのも心にしこりが残る――Hさんは大きなため息を漏らしました。

次のページ 2人が向かった先のアパートには…