「かてぃん」の名でYouTuberとしても人気を集める、東京大学卒のピアニスト・角野隼斗さん。天才少年時代から、拠点のニューヨークでの生活、そしてピアノ協奏曲完成へ向けた夢まで、角野隼斗さんの現在地について語っていただきました。

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中学受験の先にあった、自由に学ぶ楽しさ

――角野さんといえば、幼い頃から天才少年の呼び声も高く、9歳のときの映像では、初めて聴いたメロディを即興で再現していて驚きました。

 聴いたことのない曲をピアノで弾くことは小さい頃から好きで、テレビで流れたコマーシャルなど聴こえてきた音楽を遊びでよく弾いていました。母がピアノの教師で、音楽理論の基礎をかなり早いうちから教えてくれていたおかげで、形にすることができたかと思います。

――9歳で弾いていたのが、ショパンのスケルツォ第1番だったかと思いますが、この曲が弾けるということは、9歳にしてショパンの曲はほぼ弾けるということですよね。

 まあ、小学生の表現力ですから、今と比べたら全然違いますけど。ただ、子どもの手は小さいからオクターブがやっと届くぐらい、そういう制約がある中でもテクニック的な面で困ることは、子どもの頃からあまりなかったですね。

――そんな少年時代、ピアノ一筋かと思いきや、数学が好きで、ご両親のサポートもあり、中学受験されて開成中学・高校に進まれたんですよね。お父様は朝6時から勉強に付き合ってくれたとか。

 中学受験は、人生の中でも一番嫌いな時期です。一生やりたくないですね。まあ、2度と経験することはありませんが(笑)。大学受験は楽しかったですよ。自由に勉強だけしていればよかったから。

――ご両親からは「勉強の道が合っているのでは」と言われて、当時はそこまで真剣にピアノと向き合っていなかったそうですね。

 中学に入ってからは、クラシックピアノだけではなく、ロックバンドでドラムを叩いたり、音楽全般に興味を持っていました。

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