「禍話(まがばなし)」は、毎週土曜日の夜23時から生配信サービス「TwitCasting」で配信されている怪談語りチャンネルです。10周年の節目を迎えてもなお、語り手であるかぁなっきさんが披露するおぞましい実話怪談の数々は、ホラーファンを日夜恐怖に引きずり込んでいます。

 今回はそんな禍話から、廃旅館で見つけてしまった不気味な“黄色い紙の束”が引き起こした狂気の一夜をご紹介します――。

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朽ちた木の階段を降りていくと…

 突然Bさんたちの前から姿を消した友人Aさん。

 そして、彼が“地下に行くのを見た”と、あやふやな記憶を口にしたEさん。

 皆、加速度的に起こるその不可解な事態に理解が追いつかなくなっていました。

「一旦静かにしろお前ら! えーっと……まず、EはAが『地下に行く』って言って引き返すのを見たんだな?」

「だから、見たっていうか、急にそういう記憶が蘇ってきたんだよ! 俺だって訳わかんねぇよ!!」

「ねえ、怒鳴るの、やめようよ!!」

「怒鳴ってねぇだろ!!」

「ちょっとみんな一旦静かにしてくれ!! とにかくAがいないのは事実だし、放って帰るわけにもいかないだろ。だから……戻るぞ」

「冗談でしょ!?」

 混乱し文句を言いだすメンバーをよそに、Bさんは先陣を切って道を引き返し始めました。

 旅館に入ってすぐのあたりに地下に続くボロボロの階段があったはず――記憶を辿るように進んでいくと、確かに階下へ続く、朽ちて数段が抜け落ちた木の階段が姿を現しました。

「おーい! Aー! そこにいるのかー?」

「ねえ、こんなところ降りていくの、危ないって……」

「それはわかっているけど、行くしかないだろ」

 押し寄せる不安。再び始まりかけた言い合いを必死に収め、Bさんたちは慎重にその階段を降りていきました。

次のページ Aさんは瓦礫だらけの床に横たわり…