不気味な静寂が辺りを包む
視界に現れたのは、敷き詰められたボロボロのカーペット地と、充満したカビの臭い。
「なんか臭い……」
「雰囲気出てきたじゃん」
「ここ、披露宴会場に続く関係者用の廊下って感じかね」
控え室の窓から差し込む光が遮られると、辺りは懐中電灯の明かりだけが頼りの真っ暗な空間で、なおかつカーペットが足音を吸い込むことで異様な静けさに満ちていました。
「ねぇ、怖くなってきたんだけど……」
Iさんら3人の男性陣にくっつく女性陣。一行は肩を寄せ合いながら、時たま描かれている壁の落書きなどに目を向けつつ、長い廊下を歩いていきました。
しばらくして廊下の先から差し込んできたのは、白い街灯と宵闇が入り混じった青白い外の明かり。
「あ、ここに出るんだ……」
