お楽しみの“甘いもの”は大きさにも幸福感

◆スイーツ

 続いて登場するのが、花を模ったかのような有田焼の器にのせられた、メインとなるスイーツ3品です。美しさに歓声、そしてため息。

 まず驚かされるのは、スイーツのサイズです。アフタヌーンティーのスイーツといえばひと口サイズが定番ですが、こちらはプティガトーが少し小ぶりになったくらいでしっかりとしたボリューム感。

 「従来のひと口サイズでは、感じていただける味わいや食感に限りがあります。スイーツの種類を少なくしてひとつひとつのポーションを大きくし、より味わいや食感の豊かさや変化をしっかり楽しんでいただけるようにしました」と、ジュリアンさん。添えられたソースをかければ、さらなるハーモニーや味の変化を体感できます。

 味わう順番は、低い台にのせられたスイーツから、高い台にのせられたスイーツへ。

 「もちろんお好みの順番で召し上がっていただいても構わないのですが、フランス料理では、一皿ずつ味わっていくのが基本なので、それを私ならではの表現のひとつとして取り入れました」と話す、ジュリアンさん。たとえばフレッシュな味わいのものから始まって、徐々に風味の強いものへと進んでいくというように、順を追って味わうことでひとつひとつの味わいがより鮮明に。そして、少し遅れてテーブルに運ばれるグラスデザートが、4つめのスイーツとしてラストを飾ります。

 バレンタイン&ホワイトデー アフタヌーンティーのスイーツは、ジュリアンさんが“LOVE”から着想を得て生み出された4品。ひとつひとつご紹介していきましょう。

◆ピスタチオ ピンクグレープフルーツ

 なめらかで濃厚なピスタチオクリームと、みずみずしいグレープフルーツ&ラズベリーのジャムのハーモニー。トップを飾るピスタチオ風味のチュイールと、土台のパルメザンチーズのサブレが食感と味わいのアクセントを添えます。ラズベリーとグレープフルーツのクーリをかければ、フレッシュ感が増幅。有田焼の器とリンクする、細かい溝をつけたデザインも注目です。

◆苺のタルト

 優美なハート形のヘーゼルナッツサブレに、コク深いバニラのクレーム・ムースリーヌと、ストロベリー&ラズベリーのジャムを重ね、フレッシュなイチゴをたっぷりと。ハート形のストロベリーとハイビスカスのゼリーもひとひらあしらわれ、みずみずしいイチゴのソースをかけてデザート仕立てに。

◆カシス アールグレイ ミルクチョコレート

 器と同じく、花のような形が愛らしいひと品。フレンチアールグレイが香り立つミルクチョコレートのムースとカシス&イチゴのクレムーが華やかに調和し、サクサクしたライスパフ入りのプラリネがアクセント。トップを飾るフレッシュなブルーベリーやなめらかなバニラクリームも加わり、うっとりするような余韻に包まれます。

◆チョコレートサブレ コーヒーパルフェ

 足つきのグラスで提供されるのは、ティラミスをイメージしたパルフェ。コーヒー豆を煮出さずに冷たい状態で浸し、やさしく香りを移した生クリームとマスカルポーネのクリームと、その下から現れる力強いコーヒーアイスクリームとのコントラストが鮮やか。シュトロイゼルのほろ苦さと塩気が心地よいアクセントを添えます。

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