がん治療による見た目の変化に対応した、メイクアップアドバイスを行う専門施設「資生堂 ライフクオリティー ビューティーセンター」ですが、ここではがん治療による影響だけでなく、生まれながらの傷跡やあざ、白斑などの通常のメイクではカバーしづらい外見悩みも相談できるそう。具体的にどのようなことまで対応しているのか伺いました。
» 【初めから読む】〈戦後のやけど跡のケアから、“乳がんなど治療の副作用による見た目の変化”へ〉資生堂の「メイクを通じたケア」が画期的。「外見の悩みを抱えながら通勤、通学する人も」
外見に悩みを抱えたすべての人が利用できる専門施設

東京・汐留にある「資生堂 ライフクオリティー ビューティーセンター」は、事前予約すれば、顔だけでなく、ボディも含め、外見に悩むすべての人が利用できます。がん治療の手術や副作用、怪我による傷跡、やけど、先天的なあざ……など、来場者が抱えている悩みの種類も深さは人それぞれ。
そのため、完全にプライバシーが守られた環境で、「外見ケア」のプロにマンツーマンで相談できる場になっています。一人だと不安な場合には、パートナーや家族の同伴も可能です。また、センターを訪れるのが難しい場合は、オンラインでも同様のケアを受けることができ、ホームページには治療の副作用による特有の肌悩みに対応する美容情報誌「外見ケアBOOK」が掲載されています。

丁寧なカウンセリング後、メイクレッスンへ
専任スタックの青木和香恵さんによると、まずは、「どんなお悩みを抱えているのか、そして、どういったカバーメイクを希望されているのか」をじっくりとカウンセリングした後、通常のファンデーションではカバーしきれない肌のお悩みに対し、カバー専用の化粧品、「パーフェクトカバー」シリーズなどを用いてメイクの提案がスタート。

「最終的には、ご自身でメイクを仕上げられるようになっていただくため、レッスンは、スタッフが顔の片側にレクチャーし、もう片側はご自身で再現していただく形式で行います。肌の状態やメイクの経験値は人それぞれ異なるため、1回60分または90分の枠では収まらず、複数回通う方もいらっしゃいます」