ツアーを通して感じた大きな変化

 ツアーを通して、TAEHYUN自身には大きな変化があった。

「発声の先生が、声帯のトレーニングをジムのウェイトトレーニングのようなアプローチで組んでくださったんです。それが僕には合っていたようで、公演を重ねるごとに、ボーカルが上達していく実感がありました」

 そしてもう一つ気が付いたのは、「僕はライブが本当に本当に好きな人間なんだ」ということ。

「ツアー中は『明日も公演がある。その次もある』と走り続けてただただ楽しい感覚の中にいたから、何もない期間に入ったらどっと寂しさを感じたんです。しかも今回のツアーでは、普段は落ち着いているSOOBINさんが『すごく楽しい!』と感情を爆発させる瞬間を見られたのも嬉しかった」

 ライブでは自らの武器でもあるハイトーンパートで時にイヤモニを外し、腕を大きく広げて観客を煽る。飛び跳ねながら歌うのに夢中になるあまり、前歯がマイクに当たって欠けたことも。昨年のツアーではめずらしくソロでダンスパフォーマンスを披露した。

「僕は自分のダンスの強みを“入力と出力が似ている”と言っていて、習得が速いし修正も速い。だから群舞には自信があるんですが、ひとりでダンスステージを担うのは慣れていなかったので少し恥ずかしかったんです。でもMOAの声援があったからやりきれました。もし最初のステージで声援をもらえてなかったら『できません』と諦めてしまっただろう、今の僕はないだろうと思います」

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CREA 2025年秋号
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「誰にも聞けない、からだと性の話。」

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「誰にも聞けない、からだと性の話。」

定価980円