
料理好きには特に有名な「茅乃舎(かやのや)だし」をはじめ、調味料、薬味、麺などで知られる食のブランドが「茅乃舎」です。
母体となるのは総合食品メーカーの久原本家で、本社は福岡市から車で30分から40分ほどの福岡県糟屋郡久山町にあります。
創業は1893年。糟屋郡久原村(現在久山町)の初代村長でもあった創業者の河邉東介氏が、小さな醤油蔵を開き、醤油製造業をスタート。そこからおよそ130年にわたって調味料を作り続けているメーカーです。
福岡市内にある久原本家のフラッグシップショップ

久原本家が醤油造りを始めて100年が経過した頃、食品会社として次の時代につなげるものはなにかと考え辿り着いたのが、日本の食文化や多様性、その伝統を守りたいという思い。
そして、その思いを実現するために誕生したのが「茅乃舎」ブランドです。
久原本家グループの全ブランドをラインナップ!

福岡空港から車でおよそ20分の場所にある「久原本家 ららぽーと福岡店」は、「茅乃舎」をはじめ、「椒房庵」、「くばら」、「北海道くばら」、つまりはすべてのブランドの商品が揃う、いわば同社の旗艦店です。
全ブランドに共通するのは、家族や大切な人との食の思い出やそれによる絆を大事にしてほしいという思いであり、それを体現するのがこのショップになります。
この「久原本家 ららぽーと福岡店」には、商品の販売以外に「くばラボ」と呼ばれる久原本家にとって特別な施設が併設されています。いったいどんな施設なのでしょうか?
食の思い出を作る「くばラボ」を併設

「くばラボ」とは、さまざまなイベントを通じて、食の思い出をつくり、大切にするために設けられた場所です。
料理教室をはじめ、子どもや親子が体験できるイベント、商品と連動した取り組みなどを行っています。例えば、だしと具材を選んでオリジナルのふりかけをつくる「我が家の最強ふりかけ教室」や、子どもたちにだしドリルを楽しんでもらい、合格した子どもにはだし博士の認定証を渡すユニークな取り組みも。
ほかにも話の中に食べ物が出てくる落語の寄席や絵本の読み聞かせ、食のサイエンス教室など、思い出作りに事欠かないイベントを次々と開催。特に地元の人たちにとっては、食にまつわる豊かな体験のできる場所でもあるのです。
2025.06.19(木)
文・写真=石川博也